「ハマス、ガザ地区の病院を軍の拠点として利用」 米ホワイトハウスが「戦争犯罪」と非難

米政府が機密文書を公開しイスラエルの主張を裏付ける

 米ホワイトハウスは14日(現地時間)、「イスラム武装組織ハマスはガザ地区最大の病院であるアルシファ病院を含む一部の医療期間を軍事作戦の拠点や人質を隠す目的で利用している」とした上で、これを「戦争犯罪」と非難した。

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 米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は同日、バイデン大統領がアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するためサンフランシスコに向かう機内で会見し「ハマスがアルシファ病院を軍事作戦の拠点として利用している事実を裏付ける情報を確保している」「彼らはその場所に武器を保管し、イスラエル軍の攻撃に対抗する準備を行っている」と指摘した。

 ハマスは病院内の軍事施設の存在を否定してきた。ハマスは「650人の患者と5000-7000人の民間人がイスラエルの兵士やドローンにより継続して攻撃を受け、病院内に捕らえられている」と主張している。これに対してイスラエル軍は「ハマスはガザ地区の主要な病院の地下にトンネルと隠れ家を設置し、病院内の民間人を『人間の盾』にしている」と主張し、攻撃を続けてきた。

 イスラエル国防省のサブリナ・シン副報道官も同日のブリーフィングで「ハマスとパレスチナ・イスラミック・ジハード(PIJ)はアルシファ病院を含むガザ地区の一部病院について、これらを自分たちの軍事作戦を隠蔽(いんぺい)し支援する手段、そして人質を拘束する場所として利用している」と主張した。シン副報道官は「敵は病院の地下にトンネルを持っている。ハマスとPIJ戦闘員はアルシファ病院に地下司令室も持っており、その場所に武器を保管しイスラエルの軍事作戦に対抗する準備を進めている」と指摘した。

 国際社会では「イスラエル軍は病院などガザ地区の民間施設を軍事作戦の標的としている」との批判が強まっているが、これに対してイスラエルは「ハマスはガザ地区の医療施設を軍事目的で利用している」と反論し、その証拠をすでに公開した。ホワイトハウスはイスラエルの主張を裏付ける情報の一部をメディアに公開するため、それらの機密を解除したことを明らかにした。

 カービー調整官は「米国は罪のない人たちがいる病院での交戦は見たくない」「(ただし)イスラエルには民間人を保護する責任がある。ハマスによる一連の行為はそのイスラエルの責任を軽くすることはない」とも指摘した。

 カービー報道官は「ハマスに拘束されている人質を解放するための交渉がこの地域のカウンターパート(対応相手)らと活発に行われている」とも明らかにした。米ワシントン・ポスト紙は「ハマスとイスラエルの人質解放交渉は妥結に近づいており、そのために5日間の臨時休戦が実現するだろう」と報じたが、これについてカービー報道官は明確な回答はしなかった。カービー報道官は「明らかなことは、米国はハマスが得をする休戦は支持しないということだ」「米国はイスラエル軍が行っている人道目的の交戦中断を支持する」と述べるにとどめた。

ワシントン=イ・ミンソク特派員

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