米国から学んだ技術で製造した韓国製戦闘機FA50、米国へ500機の輸出が実現か

〈韓国経済のニュー・エンジン〉
(2)K防衛産業の先兵、KAIに行く
米国から学んだ技術で作ったFA50、米国へ500機の輸出有力

米国から学んだ技術で製造した韓国製戦闘機FA50、米国へ500機の輸出が実現か

 今年9月20日午前、慶尚南道泗川にある韓国航空宇宙産業(KAI)の固定翼棟。サッカーグラウンド3面分に相当する長さ180メートル、幅120メートル規模の工場の真ん中では、ポーランドに輸出される韓国製軽戦闘機FA50-007号機および008号機の装備交換の真っ最中だった。両機はこの日、レーダーなど一部の装備と部品をポーランド式のものに交換した後、現地へ向かった。

【表】先を争って国防予算を増やす主要国

 航空機、戦闘機などは「防衛産業の花」と見なされている。砲、戦車など他の武器システムよりも最先端の技術が必要で、参入障壁が高い。このため、米国・ロシアなど一部の国がグローバル市場を独占している。ところがKAIがこの市場を、韓国製戦闘機を先頭に押し出してうがちつつある。「後発ランナー」として始まり、アジア・中東地域にとどまらず欧州においてまで受注契約を成功させ、「防衛産業の本場」である米国への進出を狙っているのだ。

■世界が注目するFA50…「防衛産業の本場」米国への輸出に挑戦

 FA50は一時、厄介者扱いされたこともあった。FA50はT50を2011年に軽戦闘機へと改造・量産することで誕生したが、「軽戦闘機が何の役に立つのか」「高等練習用としては過度の性能」などの批判があった。しかし、練習機として使用する軽戦闘機にしては性能が良く、最新の戦闘機に比べると機能は劣っても価格は安いという「あいまいな」特徴がむしろチャンスとなった。練習機・戦闘機として両用が可能で、国防費が足りない東南アジア諸国にとってはコストパフォーマンスの良い戦闘機という、魅力的な選択肢になったのだ。また、韓米合同演習に投入され、米国製の戦闘機との高い互換性も証明した。

 加えてKAIは昨年9月、ポーランド向けに48機の大規模受注を成功させ、今年2月にはマレーシア向けに18機の輸出契約を結んだ。ポーランドの隣接国にも売り込むために、11月に欧州オフィスを開設し、輸出の物量がさらに増えることに備えて工場の増設も計画している。

 FA50の優秀さが立証されると、KAIの他の製品に対する輸出の問い合わせも相次いでいる。代表的なものとしては韓国型ヘリコプター「スリオン」で、やはり最近、一部の国と輸出について話し合っている。KAI輸出本部のチョ・ウレ本部長は「欧州・アフリカなど、さまざまな国から関心を寄せられている」と語った。

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