米国から学んだ技術で製造した韓国製戦闘機FA50、米国へ500機の輸出が実現か

〈韓国経済のニュー・エンジン〉
(2)K防衛産業の先兵、KAIに行く
米国から学んだ技術で作ったFA50、米国へ500機の輸出有力

 KAIは、防衛産業の本場である米国への輸出にも挑戦する。米国海軍・空軍は高等・戦術入門機と戦術練習機の事業を進める予定だが、この事業でKAIは米国の防衛関連企業ロッキード・マーチンと手を組み、戦闘機およそ500機の納品契約を狙っているのだ。K防衛産業の歴史上、武器のパーツではなく戦闘機、戦車など完成品としては初の対米輸出になる。成功すれば計1300機、およそ65兆ウォン(現在のレートで約7兆5000億円。以下同じ)規模の新規契約が締結される見込みだ。これは、自動車200万台以上の輸出に相当する。

■自走砲・装甲車・ミサイル…自由民主主義を守る陸海空のKアベンジャーズ

 K防衛産業は、戦闘機だけでなく地上戦に必要な砲・装甲車、海を守る水上艦や潜水艦などの受注にも成功し、陸海空を網羅している。2001年の対トルコ輸出を皮切りに世界の自走砲市場を掌握したK9自走砲(ハンファ・エアロスペース)は、2000年からの20年間で世界の自走砲新規市場の52%を占めた。昨年、ポーランドと大規模契約(648門)まで結び、今では70%を超えるに至った。ハンファがオーストラリア向けの輸出を意識して開発した「レッドバック装甲車」は、およそ2兆ウォン(約2300億円)規模、129台を供給することになった。

 「韓国版パトリオット」と呼ばれる対空ミサイル「天弓II」(LIGネクスワン)は昨年、アラブ首長国連邦(UAE)と4兆ウォン(約4600億円)台の購入契約を結び、初の輸出に成功した。サウジアラビアも天弓IIやK9自走砲などに大きな関心を示しており、早ければ年内にも兆単位の追加受注が期待される。

軍艦市場では、HD現代とハンファ・オーシャンが浮上しつつある。今後10年間で世界の軍艦市場の規模は2430億ドル(約36兆8000億円)に達すると見込まれており、カナダで8-12隻、60兆ウォン(約6兆9000億円)、ポーランドで2-3隻、5兆ウォン(約5700億円)、フィリピンで2隻、3兆ウォン(約3400億円)規模の潜水艦発注が予定されているからだ。

カン・ダウン記者

【表】先を争って国防予算を増やす主要国

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