韓国がK2戦車1台作るのに1年半…米独は戦車1台に3年

〈韓国経済のニュー・エンジン〉
(3)現地化戦略、維持・保守も好評

 10月10日、慶尚南道昌原の現代ロテム工場。生産現場に入ると、K2戦車の組み立ての真っ最中だった。戦車の下部構造物の組み立て、無限軌道の作業など九つの工程に分かれ、従業員がスパナを持って忙しく動き回っていた。現代ロテムのキム・ミジョン氏は「ここではフレームと各種パーツを組み立てて、塗装・性能検査まで進める」と語った。

【写真】南漢江を渡河する戦車K2

 K2戦車は、高い性能と品質、合理的価格、早い納期、安定的な軍需支援、技術移転と産業協力など、韓国防衛産業界の強みが集約されているとの評価を受けている。ドイツのレオパルト2A7、米国のM1A1エイブラムスなど外国の有名な戦車に比べても性能は劣らない上、納期はずっと短く、コストパフォーマンスも優れているからだ。

 現代ロテムのイ・ジソン責任研究員は「ドイツ・米国は生産を事実上中止したので、新たに生産しようと思ったら工場を建てるところからやらなければならず、少なくとも3年はかかる」とし「戦車を地道に生産してきた韓国は1年半あれば納品に十分」と語った。K2戦車の価格はレオパルト2A7の半分という水準だという。

 諸外国の需要に合わせた現地化も、韓国防衛産業界の強みだ。ハンファ・エアロスペースは今年7月、ドイツを抑えてオーストラリア軍にレッドバック装甲車129台を納入する契約を取った。レッドバック装甲車は、最初の設計の時点から豪陸軍の要求に基づいて進められた。競争相手のドイツのラインメタルが、既存の装甲車を改良して納品するとしたのとは対照的な部分だ。

 持続的な維持・保守も好評を集めている。KAI(韓国航空宇宙産業)のTA50を16機配備したインドネシアは、21年にさらに6機を追加購入した。タイも12機から、2021年にさらに2機増やした。戦闘機自体の性能に加えて、韓国空軍とKAIから毎年提供される各種の技術支援や運用ノウハウが、追加配備を決めた主な理由だ。

イ・ギウ記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲現代ロテムのK2戦車。/写真=現代ロテム提供

right

あわせて読みたい