「人類のために戦うリー・ザイミン」…中国ネット民、共に民主・李在明代表の反日に熱狂

李在明代表のハンスト動画に「いいね」100万件超、BLACKPINKやBTSを圧倒

 韓国野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が、中国のインターネットで爆発的な人気を集めている。

 19日にTikTokの中国国内版「抖音(ドウイン)」で李在明と漢字で検索したところ、数十件以上の動画が出てきた。特に、いわゆる「断食闘争(ハンガーストライキ)」の動画が非常に人気だ。

【写真】「いいね」100万件超…中国でBLACKPINKやBTSを圧倒する李在明代表関連動画

 李代表が今年9月にハンストを行った際の動画には、19日現在で192万件の「いいね」と21万件のコメントが付いた。同様の内容が収められた別の動画にも117万件の「いいね」と14万件のコメントが寄せられた。ほかにも50万件以上の「いいね」が付いた動画が多数あった。

 李代表の動画への「いいね」の数は、ほぼ同じ時期に投稿されたK-POPガールズグループBLACKPINKのワールドツアー最終公演のエンディング曲『Forever Young』についた「いいね」11万件や、BTS紹介動画の「いいね」6万件をはるかに上回る。

 中国のネットユーザーらが李代表のハンスト姿に熱狂する理由は、李代表のハンストが「日本の原発汚染水放出に対する抵抗」という形で伝わったからだ。

 しかし実際には、李代表は自身に対する検察の取り調べが迫っていた8月末に▲大統領による国民生活の破壊・民主主義の毀損(きそん)に対する謝罪▲日本の核汚染水放出への反対の立場表明▲全面的な国政刷新と内閣改造-を要求してハンストを実施していた。

 しかし、中国の複数のメディアが「韓国最大野党の代表が日本の『核汚染水』の放出を阻止するためにハンストに突入した」と紹介したことで、中国の国民に李在明代表の存在が広く知られるようになった。中国では当時、反日感情が沸騰し、日本食レストランを運営する中国人社長が自ら自分の店を破壊する動画を撮影し、SNS(交流サイト)に投稿するほどだった。

 中国のネットユーザーらは李代表の動画に「全人類のために戦う人」「彼は韓国の誇り」「あなたを応援します。あなたは大英雄です」などのコメントを付けて応援した。

 今年9月に李代表によるハンストのニュースを報じた現地メディアの報道映像には9万件の「いいね」が付き、コメントは10万件以上寄せられた。

 この報道映像にも中国のネットユーザーらは「韓国のことは好きではないが、彼の行動は尊敬に値する」「日本に対する彼の態度には本当に感嘆させられる」「韓国人の中で最も勇敢な人だ」などのコメントを付けて李代表を応援した。

 抖音ではコメント作成者のIPアドレスがコメントとともに表示されるが、コメントを付けたユーザーのIPアドレスは新疆ウイグル自治区や江蘇省、山東省などさまざまだった。中国の特定地域だけでみられる現象ではないということだ。

 中国国内の反日感情と相まって急激に高まった李代表の人気だが、このところ中国と日本が関係改善に乗り出したことから、若干その人気は冷めつつあるようだ。抖音では最近、李代表に関する動画はあまり投稿されなくなり、「いいね」やコメントの数も大幅に減少した。

 実際に中国の習近平国家主席と日本の岸田文雄首相は、今月16日(現地時間)に米サンフラシスコで行われた首脳会談で両国の交流拡大に合意するなど、関係改善に乗り出している。

キム・ミョンイル記者

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  • ▲TikTokの中国国内版「抖音」に投稿された李在明代表関連の多数の動画。/抖音より
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