ウクライナのスナイパー、「歴代最長」3.8キロ先のロシア兵狙撃に成功

　ウクライナの狙撃手が、なんと3.8キロも離れた場所にいるロシアの軍人に銃弾を命中させた。公式に確認されれば、歴代最長の狙撃距離記録だ。

　19日（現地時間）に現地メディア「キーウ・インディペンデント」などが報じたところによると、ウクライナ軍は、ウクライナ保安庁（SBU）所属のスナイパーが3800メートル離れた場所から敵の軍人を射殺したと発表した。これは、従来の世界記録である3540メートルを超える記録だ。

【写真】ウクライナ保安庁の狙撃手が使っているといわれる「ホライズンズ・ロード」ライフル

　X（旧ツイッター）、テレグラムなどのソーシャルメディアで公開された映像を見ると、ぼやけて揺れ動いている拡大画面の中に、3人の兵士が見える。その中の1人が銃撃を受けたかのように倒れ、後方にいた2人が驚いたように身を伏せる様子が収められている。SBU側は「スナイパーは、驚くべき距離で効果的に作戦し得る卓越した能力を示した」「SBUの狙撃手は成功裏に行われた射撃で世界記録を立てた。従来の世界記録をおよそ260メートルも上回った」とした。

　SBUの狙撃手は、ウクライナが独自に作った「ホライズンズ・ロード（Horizon’s Lord）」ライフルを使ったと伝えられている。このライフルの公式に知られている有効射程は2.5キロで、ストック（銃床）を伸ばしたときの銃の長さは182センチに達するという。このライフルは、山岳地帯・砂漠およびその他の接近が困難な作戦地域で効果的に作戦を遂行できるように設計されたものだといわれる。SBU側は「保安庁のエージェントがウクライナで製作されたライフルを使用し、（記録を立てたということは）非常に意味がある」と付け加えた。

　米メディア「ニューズウィーク」によると、従来の狙撃の世界記録は3540メートルで、2017年にカナダの特殊部隊に所属するスナイパーがイラクで立てた。それ以前は、英国のスナイパー、クレイグ・ハリソン（Craig Harrison）が09年にアフガニスタンでタリバンの要員を2475メートルの距離から射殺したのが最長記録だった。ただしニューズウィークなど外信は、SBUの主張を独立的に確認することはできなかった、とも伝えた。

イ・ヘジン記者