「メス発言」にだんまりの同僚女性議員に…共に民主院内代表「党のための賢明な振る舞い」

身内をかばうのに必死な共に民主党

 韓国野党・共に民主党の崔康旭(チェ・ガンウク)元議員の「メスが出てきて騒ぐ」発言を巡り、騒動が続いている。洪翼杓(ホン・イクピョ)院内代表は23日、この問題について同党の女性議員たちが沈黙したという批判に対し、「党のために賢明な振る舞いをした」と反論した。李在明代表の過激な支持者「ケッタル(改革の娘)」や同代表系の人々は崔康旭元議員を擁護する発言をしている。自分の派閥をかばう温情主義や「ネロナムブル(私がすればロマンス、他人がすれば不倫=身内に甘く、身内以外に厳しいこと)」がまたもやあらわになった、との批判もある。

 洪翼杓院内代表は同日の議員総会で、「我が党の議員数人が不当にマスコミから攻撃を受けているので公開する」と述べ、女性議員たちが沈黙していたわけではないとの主張を続けた。 洪院内代表は「本人たち(女性議員たち)の方から『SNSや公の場の発言で見解を明らかにすることは党に役に立たないので、指導部がまず処理してほしい。きちんとしなければアクションをするしかない」と、アプリのメッセージや電話をたくさんくださった』と言った。沈黙したのではなく、水面下で役割を果たしたという意味だ。そして、「党のためにどのように振る舞い、どのような役割をするのが正しいのかについて、賢明によくやってくださり、とても感謝している」と言った。

 性差別事件などに対する共に民主党女性議員たちの「選択的な激怒」に対する批判はこれまで何度も繰り返されてきた。洪院内代表の説明通りなら、今回の「メス」発言が波紋を呼んでいるのにもかかわらず、女性議員たちは「組織保衛の論理」で沈黙を選択したということになる。ある野党関係者は「『組織のために口外しないでほしい』という典型的な運動圏(市民運動団体・学生運動団体出身者)の論理ではないか」と言った。

 李在明代表を支持する陣営は、崔康旭元議員に対する懲戒処分(6カ月間の党員資格停止)について行き過ぎだと主張している。同党のシンクタンク「民主研究院」のナム・ヨンヒ副院長は22日、李在明代表派のユーチューブ・チャンネル「パク・シヨンTV」に出演し、「あの言葉(『メスが出てきて騒ぐ』という崔康旭元議員の発言)がなぜ言えないのか」「私は非常に遺憾だ」と言った。パク・シヨン氏は「女性蔑視ではなく、(尹錫悦〈ユン・ソンニョル〉大統領の配偶者)金建希(キム・ゴンヒ)夫人について言った言葉なのに、なぜそれが言えないのか」と、李在明代表に近いカン・ウィウォン共に民主全国革新会議共同代表は「現場にいたほとんどの人々は全く問題意識を感じられなかった」と話した。

キム・ギョンファ記者

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  • ▲23日、国会で開かれた議員総会で国民儀礼をする野党・共に民主党の議員たち。1列目左から高ミン廷(コ・ミンジョン)最高委員、鄭清来(チョン・チョンレ)最高委員、李在明(イ・ジェミョン)代表、洪翼杓(ホン・イクピョ)院内代表。写真=李徳熏(イ・ドクフン)記者

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