台風の名前に「カオリ」「ピリ」…外国人が発音しやすい韓国語単語を探せ

気象庁、国民からの公募で412案が寄せられる
純粋な韓国語のうち意味を考慮して候補を選出

 11月2日午後、済州道西帰浦市の国家台風センターを訪れた。経歴20年以上のベテラン予報官約30人が韓国語の単語を繰り返し発音していた。サンドゥル(山々)、カオリ(エイ)、マル(床)、ドゥルミ(タンチョウ)、ヨウビ(キツネの嫁入り)、パンディ(ホタル)、コサリ(ワラビ)、ピリ(笛)、ホドゥ(クルミ)、ミナリ(セリ)。これら10個の単語のうち、台風の公式名称になるものを選んでいるのだ。ある予報官は「純粋な韓国語ではあるが、国際的に使われる単語なので、外国人の立場から数百回ずつ発音している」と説明する。

【図】「2025年白頭山噴火説」、韓国気象庁の説明と火山噴火のしくみ

 最近、気象庁は新しい台風の名前を選び出す作業に追われている。韓国が世界気象機関(WMO)傘下の台風委員会に提出して使用してきた台風の名称である「メギ(ナマズ)」と「ノル(シカ)」が7月に除外されるようになったためだ。台風の名前は世界14カ国の気象庁が提出した計140個の名前を順番に使っている。ところが、特定の台風が甚大な人命被害を発生させた場合、似たような規模の被害が再発しないことを願う意味で除名している。昨年、台風2号と16号だった「メギ」と「ノル」は、フィリピンで計226人の死傷者を出し、名称から外すことになった。韓国名を使用した二つの台風の名称が除外されたことで、再び決めることになったのだ。

 台風の名称になるための条件は厳しい。韓国語でありながらも他国の人々が発音しやすく覚えやすい名前でなければならない。他の気象情報と混同させてはならず、特定地域や団体を連想させてはならない。否定的な意味合いが内包されていたり、強過ぎたりするのも良くない。台風が大きな人命・財産被害を与えないためだ。

 気象庁は今年7月、国民からの公募を通じて計412件の台風の名称を募集した。その後、国立国語院と気象庁が、応募された単語を一つ一つ点検。韓国語の是非、単語の意味、英語表記、外国人が発音しやすいかどうかなどを総合的に評価し、最終的に10個の候補を選び出した。このうち六つに絞り込み、12月31日までに台風委員会に提出する。その後、台風委員会に所属している14カ国の予報官たちが再び最終投票を行い、最終的に二つを選び出す。各国の予報官が英語表記を見て発音し、自国民にとって難しくないかをチェックするのだ。

 ある予報官は「『台風も名前による』という考え方が国際社会にも存在している」とし「韓国語の名前が付けられた台風が、大きな被害を出さずに静かに通り過ぎることを願う」と話した。

パク・サンヒョン記者

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