韓国外相が王毅氏と会談 北朝鮮問題で中国の役割求める

【釜山聯合ニュース】韓国の朴振(パク・ジン)外交部長官は26日、釜山市内のホテルで中国の王毅共産党政治局員兼外相と会談した。王氏は韓中日外相会談のために約2年ぶりに来韓した。韓中外相の会談は7月の東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会議の際に開いて以来、約4カ月ぶり。

 両氏の会談は、韓中日会談に先立ち約2時間行われたという。韓国外交部の当局者によると、朴氏は先ごろの北朝鮮の軍事偵察衛星発射やロ朝の軍事協力強化など朝鮮半島の安全保障に関する問題に幅広く言及。北朝鮮が新たな挑発をやめ、非核化の道に出てくることが韓中の共同利益に合致するとして、中国に対し建設的な役割を果たすよう求めた。

 また朴氏は国際社会が自制を求めたにもかかわらず、北朝鮮が偵察衛星を発射したことについて、国連安保理決議に全面的に違反していると指摘しながら、韓国の安保を脅かすものと強調した。

 北朝鮮の衛星発射強行を受けて、韓国政府が南北軍事合意の飛行禁止区域設定に関する効力を停止したことについては「国民の安全のための最低限の防衛措置」と説明した。

 王氏は朝鮮半島情勢に懸念を示したうえで、中国が情勢安定のため役割を果たすと述べた。ただ王氏の受け答えはこれまでより踏み込んだものではなく、当事国は冷静と自制を保つべきとの立場を示したという。

 朴氏が中国内の脱北者を北朝鮮に強制送還しないよう求めたことに対しても、国内法と国際法、人道主義に基づいて適切に処理すると従来同様の反応を示すにとどまった。

 両氏は習近平国家主席の訪韓についても意見交換したという。韓中は先ごろ米サンフランシスコで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議での尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と習主席の会談を調整していたが、実現しなかった。 

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい