尹大統領「2030年万博の釜山招致で予測外す…すべて私の至らなさ」

招致失敗で国民向け談話
サウジとの対決、情報・判断力に問題点

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が29日、2030年万国博覧会(エキスポ)の釜山招致失敗に関して、「エキスポ招致を総指揮し、責任を負う大統領として、釜山市民をはじめ国民の皆様を失望させたことに対し誠に申し訳なく思う」と述べた。

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 これは、尹大統領が同日、ソウル市竜山区の韓国大統領室庁舎で発表した「国民への言葉」で述べたものだ。尹大統領はさらに「96カ国の首脳と150回余り会い、数十カ国の首脳と直接電話で話もしたが、官民で接触する際に我々が感じた見解に関する予測が大幅に外れたようだ。全て私の至らなさだ」とも言った。政府と官民合同釜山エキスポ招致委員会では博覧会国際事務局(BIE)総会の開催地投票直前まで「サウジアラビアのリヤドと互角の勝負ができるほど追いついている」と予測していたが、実際はそれとは違い、第1回投票で90票も差をつけられ、大敗したことを謝罪したものだ。尹大統領はまた、「エキスポ招致は失敗したが、国土均衡発展戦略はこのまま推進されるだろう」と述べた。

 尹大統領が公式記者会見や新年の言葉以外に、自らブリーフィングルームのマイクの前に立ち、特定の懸案に関して見解を述べたのは、昨年10月のハロウィーン時のソウル梨泰院雑踏事故以来だ。それだけ招致失敗に対する衝撃が大きいものとみられる。尹大統領は同日、主宰を予定していた国防革新委員会第3回会議も中止した。

 尹大統領は就任直後の昨年6月から政府を挙げて釜山エキスポ招致に乗り出した。尹大統領は「国民への言葉」を述べた29日も、釜山市民のエキスポ招致熱望を目にし、招致合戦に参入することになった経緯を説明する際、「官民とも本当に惜しみなく駆け回った」と話した。それでも「オイルマネー」を前面に押し出して早々に招致に名乗りを上げていたサウジアラビアと競い合い、最後まで形勢を韓国に有利だと分析していたのは、情報収集や判断力の問題点を見せたと指摘されている。与党関係者は「招致業務の最前線では、サウジアラビアの圧倒的な優勢が続いているという見方が少なくなかったが、韓国政府内では終盤まで接戦または逆転の可能性を見込む空気が強かった」「希望的な観測・考えに基づいた選択的情報分析やずさんな報告など、意思疎通に障害がなかったのか、省みる必要がある」と語った。

崔慶韻(チェ・ギョンウン)記者

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  • ▲尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領 写真=聯合ニュース
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