中国、報道各社に「外信記事翻訳禁止令」…西側メディアへのアクセス遮断に続き検閲強化

主要政治行事への出入り規制強化
習近平主席関連ニュースは「一本調子」に

中国、報道各社に「外信記事翻訳禁止令」…西側メディアへのアクセス遮断に続き検閲強化

 中国・上海のある有力報道機関は、今年7月に会長が元共産党幹部に変わった後、「外信の翻訳禁止令」を出していたことが30日に分かった。また、外信をやむを得ず伝えなければならない場合は、国営通信社の新華社通信が中国語で報道した内容に対してのみ再引用できる、という指針を出した。これまで、同報道機関の記者たちはニューヨーク・タイムズ(NYT)、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)、ブルームバーグなど西側メディアの記事を積極的に翻訳して紹介し、注目されてきたが、突然こうした慣行を会社側が制限したのだ。北京のある広報業界関係者は「最近、中国の報道機関の中で、外信の引用報道に敏感になり、細かく検閲するケースが増えている。外国メディアの報道内容が自国に流入するのを厳しく規制しようという措置だ」との見方を示した。

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 中国では報道各社に対する規制の基準が厳しくなっている。目標は外部の声を封鎖し、中国指導部の意中を寸分の誤差なく大衆に伝えるシステムを構築することだ。中国では既に2016年からタイムやエコノミストなど主要西側メディアへのアクセスを遮断しており、中国人は有料仮想プライベートネットワーク(VPN)を利用しなければ海外サイトにアクセスできないのが実情だ。こうした中、中国メディアの外信引用報道まで大幅に制限されるようになり、中国には「外部の声を元から絶とうとしている」と指摘する声が上がっている。

 中国の習近平国家主席の国賓出迎えや国の主要政治行事などでも、中国メディアの出入り規制がここ数年強化されているという。現場に入れるメディアは中国国営放送局の中国中央テレビ(CCTV)、国営新華社通信、対外広報に適した国営メディア1-2社程度などで構成されているという。このため、中国メディアでは習近平主席に関するニュースに登場する特定用語が一本調子だったり、ほぼ同じだったりするという現象が起こっている。中国学界の外交・政治専門家のうち、政府の検証を無事通過した少数だけが現地メディアに登場し、政府の立場を代弁する発言ばかりを繰り返しているからだ。ある中国メディアの記者は「結局、中国メディアは国の大小の出来事のうち、『小さい出来事』しか独自に取材できない状況だ」と話す。

 中国は2020年に香港国家安全維持法を採択して香港の主要放送局や新聞を掌握した。中国に関する報道が比較的自由だった香港メディアにくつわをはめ、反中世論の流通通路を完全に遮断したのだ。香港4大日刊紙の1つ・星島日報などを保有する星島グループは2021年に中国・深センの不動産大企業が筆頭株主になった。また、香港を代表する反中新聞だった蘋果日報(アップルデイリー)はオーナーが香港国家安全維持法違反などで懲役刑を言い渡され、廃刊になった。このため、中国の政治・経済関連の内情などを伝えてきた香港メディアの取材力が大幅に下がり、世界的にも中国関連ニュースの中身が薄くなるという現象が起こっている。

北京=李伐チャン(イ・ボルチャン)特派員

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