韓国の裁判所、今年初めにサイバー攻撃受けていた…一部データ流出

韓国の裁判所、今年初めにサイバー攻撃受けていた…一部データ流出

 韓国の裁判所サーバーが今年初めにサイバー攻撃を受けていたことが11月30日になって明らかになった。同日大法院(最高裁判所)行政処は「今年初めのセキュリティーチェックの際、ウイルスに感染していたことが分かった」「一部のデータが盗まれた痕跡も見つかった」と発表した。その一方で「ラザルスの犯行と断定はできない」ともコメントした。ラザルスとは北朝鮮の対韓工作総司令部である偵察総局所属のハッカー組織だ。

【グラフ】最近5年間の韓国選管に対するサイバー攻撃の試み

 行政処によると、サイバー攻撃を受けた裁判所のサーバーは訴訟関連の書類などが臨時に保管されたもので、これらのデータは一定期間が過ぎると削除されるという。行政処はこのサーバーがサイバー攻撃を受けた事実、また資料の一部が流出した事実は確認したが、どの資料がいつ、どのようにしてどれだけ流出したかなど具体的には把握できていないようだ。

 問題の裁判所サーバーには判決文など裁判所が作成した文書、裁判の当事者が提出した訴状、答弁書、準備書面などさまざまな資料が大量に保管されていた。これらの資料が外部に流出した場合、裁判が通常通り行えなくなる懸念もある。

 法律に詳しいある専門家は「最近は政府のネットワークが相次いでサイバー攻撃を受けデータなどが盗まれているが、その原因や対策は確実に提示されていない」「裁判所のネットワークにどのような問題があったのか、その問題をどう解決するのかなどについて信頼できる対策を準備する必要があるだろう」と指摘した。

イ・スルビ記者

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