【坡州、ソウル聯合ニュース】南北軍事合意を巡る韓国と北朝鮮の動きに対し、朝鮮戦争休戦協定の履行と順守を確認・監督する中立国監視委員会は７日、朝鮮半島で軍事的な判断ミスが起きるリスクが高まっていると警戒感を示した。中立国監視委のスウェーデンとスイスの代表を務める各将校が７日、南北軍事境界線にある板門店の共同警備区域（ＪＳＡ）に近い在韓米軍基地で聯合ニュースのインタビューに答えた。
北朝鮮が１１月２１日に軍事偵察衛星を打ち上げたことを受け、韓国は２２日、２０１８年に北朝鮮と締結した軍事合意のうち飛行禁止区域設定に関する効力を停止した。北朝鮮は翌日に同合意の事実上の破棄を宣言し、合意に基づき撤去・撤収してあった非武装地帯（ＤＭＺ）の監視所（ＧＰ）の再設置に着手。韓国もＧＰの復元を表明した。
中立国監視委のスイス将校は「判断を誤るリスク、偶発的事故のリスクが徐々に拡大している」と指摘した。スウェーデン将校は「軍事合意の目的は休戦協定を進展させることだった」とし、緩衝地帯が無ければリスクも当然拡大すると述べた。南北双方にルールに従うよう促した。
スイス将校はＪＳＡで「２週間前から（北朝鮮の）軍人が増えた」と伝えたが、北朝鮮兵が具体的にどのような活動をしているかには言及しなかった。
北朝鮮が南北軍事合意の破棄を宣言した後、ＪＳＡで勤務する北朝鮮兵士は拳銃で武装している。これは同合意の「ＪＳＡ非武装化」に違反する。
スイス将校は南北間の緊張が高まる状況を懸念しながらも、中立国監視委の任務には影響を及ぼさないと述べた。スウェーデン将校も中立国監視委の任務に変わりはなく、休戦協定の順守を引き続き監視すると強調した。
中立国監視委は当初４カ国で構成されたが、北朝鮮と中国が指名した旧チェコスロバキアとポーランドは後に北朝鮮の要求で撤収し、国連軍司令部が指名したスイスとスウェーデンだけが残っている。