サムスン・蘭ASML、1兆ウォン投じて韓国に先端半導体研究施設を建設へ

 サムスン電子とオランダ半導体装備企業ASMLが共に1兆ウォン(約1100億円)を投資し、韓国に超微細先端半導体工程技術を開発する研究施設を建設することを決めた。また、韓国・オランダ「先端半導体アカデミー」を新設し、今後5年間、先端半導体分野の高級人材500人を養成する予定だ。韓国産業通商資源部(省に相当)が13日に発表した。

【写真】ASML本社を訪問した尹大統領とオランダのウィレム=アレクサンダー国王がウエハーに残した署名

 発表によると、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領のオランダ国賓訪問を契機に、こうした内容の企業間・政府間協約が成立したとのことだ。このため、オランダで12日(現地時間)に開催された「韓国・オランダ半導体企業関係者懇談会」には同部のアン・ドックン通商交渉本部長、サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長、SKの崔泰源(チェ・テウォン)会長とオランダの外国貿易・開発協力大臣、ASML・ASM・ZEISS SMT・IMEC会長などが出席した。

 まず、ASMLは、サムスン電子と共に1兆ウォンを共同投資し、超微細先端半導体工程技術を開発する研究ファブ(Fab)を韓国に建設することで合意した。オランダのフェルトホーフェン(Veldhoven)にあるASMLは、極端紫外線(EUV)露光装置を全世界で唯一生産している企業だ。EUVは微細回路の具現に必要な装備だが、高価であるうえに1年に作れる数が限られており、半導体企業が先を争って確保しようとしている。このため、ASMLは半導体業界の「スーパー『乙』」(契約関係において、契約相手〈甲〉よりも地位が低いのにもかかわらず、優位な権利を行使する契約者)とも呼ばれている。

 アン本部長は「サムスン電子とASMLの協力発表は、激しさを増している半導体超微細化競争で、韓国が優位性を確保する基盤になるだろう」と述べた。この他、SKハイニックスはEUVを環境保護に活用し、エネルギー消費量を削減する技術を共同開発することでASMLと協約を結んだ。

 産業通商資源部関係者は「今回、両国間で合意した『韓国・オランダ半導体対話』新設を通じ、より緊密な協力関係を構築していく」と述べた。

世宗=パク・ソジョン記者

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  • ▲オランダを国賓訪問した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が12日(現地時間)、フェルトホーフェンにあるASML本社で行われた韓国・オランダ半導体企業関係者懇談会に先立ち、ピーター・ベニンクASML最高経営責任者(CEO)、ウィレム=アレクサンダー国王=写真右=と共に企業の説明を聞いた。写真=聯合ニュース
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