日本と並んで歩む方法【東京特派員コラム】

 日本公演の聖地である東京ドームで、日本のロックグループ「X JAPAN」のリーダー、YOSHIKIがピアノを弾いた。4万人で埋め尽くされた東京ドームでYOSHIKIが演奏する1980年代の名曲「エンドレスレイン(Endless Rain)」のピアノの旋律が流れ、韓国のアイドルグループTOMORROW X TOGETHERのテヒョンが「アイム・ウォーキング・イン・ザ・レイン(I'm walking in the rain)、行くあてもなく」の最初のフレーズを歌った。「わあ」という歓声は一瞬、東京ドーム全体を埋め尽くした。11月28日、東京ドームで開かれた「2023 MAMA AWARDS」で21歳のKポップアイドルが58歳を迎えたJポップの伝説、X JAPANのYOSHIKIと日本の観客の前に立ったのだ。

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 2日後には、日本の知性を代表する東京大学安田講堂に崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長が登場した。崔会長は藤井輝夫東京大学総長に続いて舞台に上がり、英語で「韓国と日本が享受してきた『単一の世界経済圏』時代はほぼ終わりを迎えつつある」とし「(経済分断の時代に)米国と中国、EU(欧州連合)はそれぞれ25兆ドル(約3600兆円)、18兆ドル(約2600兆円)、16兆ドル(約2300兆円)の経済圏を持っているが、日本と韓国は1国では小さな市場だ」と述べた。「2050年、世界で最も古い国となる韓日が一緒に7兆ドル(約1000兆円)の経済圏をつくろう」という主張だった。隣の席に座った佐藤康博経団連副会長はもちろんのこと、観客席の20-30代の東京大学の学生と大学院生が傾聴した。

 韓国の高度成長期を導いた60-70代の読者にはなじみのない光景だろう。1960年代に経済復興に乗り出した韓国は、「克日」を掲げ、日本の進んだ経済、産業、文化を学ぶ立場にあった。「アジアの四竜」と自ら言い聞かせたが、当時世界第2位の経済大国だった日本と比較するにはあまりにも恥ずかしいのが現実だった。韓国の財閥は、日本の技術者を週末に工場に連れてきてはノウハウを授かり、夕食をもてなした。テレビ局のプロデューサーは、東京に一度赴いては旅館に閉じこもってテレビ番組だけを一晩中研究し、韓国の番組に応用してきた時代だ。日本の歌謡曲のコピーとうわさされた韓国の人気曲の盗作論議は得てして事実だった。「技術であれ歌であれ、はなはだしくは失敗までも全てコピーする」という日本の皮肉を聞くはめになった。サッカーの韓日戦でなんとか日本と対等に渡り合える韓国を感じながら慰められてきた時期だ。

 克日と呼ばれていた時代は過ぎ去った。うぬぼれていられるようなことばかりではない。日本の背中だけを見て走っていれば万事オーケーだった時代も終わりを告げたからだ。これからは日本と並んで歩く方法を自ら探し出していかなければならない。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が今年7回も岸田文雄首相と会見したのも、隣国日本と対等に生き抜く方法を模索していく過程だったのかもしれない。東京大学で出会った大学生は「老衰した日本経済を案じる韓国の崔会長の忠告を肝に銘じたい」と語った。韓国も同じことだ。

東京=成好哲(ソン・ホチョル)特派員

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  • ▲SKグループの崔泰源会長が11月30日、東京大学安田講堂で開かれた「東京フォーラム2023」で歓迎のあいさつを行っている。/SKグループ

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