イ・ソンギュンさんの告別式 遺族や俳優仲間が最後の別れ

【ソウル聯合ニュース】27日に48歳の若さで亡くなった韓国の人気俳優イ・ソンギュンさんの告別式が29日、ソウル大病院の葬儀場で営まれ、妻の女優チョン・ヘジンさんら遺族や俳優仲間が参列した。

 式の後、中学生の長男は明るい笑顔を浮かべる故人の遺影を抱えて葬儀場を後にした。チョンさんは次男の手を引き、涙を流しながら後に続いた。

 イさんと親交の深かった俳優仲間も出棺を見送った。親友のチョ・ジヌンさんやソル・ギョングさん、リュ・スンリョンさん、コン・ヒョジンさん、キム・ドンウクさんら、多くの俳優が故人に最後の別れを告げた。

 葬儀場の入口の壁には、ファンがメッセージを記したメモがびっしりと貼られていた。ファンらは「グッバイ、私のおじさん」「あなたが努力と真心を注いだ作品が多くの人を救いました」「安らかに」などと故人を悼んだ。

 1999年にデビューしたイさんは長い無名時代を経て、2007年のドラマ「白い巨塔」「コーヒープリンス1号店」で知名度を上げた。

 その後もドラマ「パスタ~恋が出来るまで~」(10年)や「ゴールデンタイム」(12年)、映画「火車 HELPLESS」(12年)、「僕の妻のすべて」(12年)、「最後まで行く」(14年)などを相次いでヒットさせ、押しも押されもせぬ人気俳優となった。

 18年には、歌手で女優のIU(アイユー)さんと共演したドラマ「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん〜」が海外でも大きな人気を集めた。19年には、出演したポン・ジュノ監督の映画「パラサイト 半地下の家族」がカンヌ国際映画祭の最高賞と米アカデミー賞の作品賞を受賞し、一躍ワールドスターの仲間入りを果たした。

 今年5月には、主演映画「眠り」「脱出:PROJECT SILENCE」(いずれも原題)がカンヌ国際映画祭にそろって招待される栄誉に浴した。

 だが10月、イさんが違法薬物を使用した容疑で警察の取り調べを受けていることが明らかになり、韓国社会に衝撃を与えた。イさんは簡易試薬での薬物検査や国立科学捜査研究院の精密鑑定でいずれも陰性と判定されていた。「(受け取った薬が)麻薬とは知らなかった」と供述し、くやしさをあらわにしていた。

 イさんは今月23日に警察に出頭して3回目の取り調べを受け、その数日後の27日にソウル市内の駐車場にとめた車の中から遺体で見つかった。家族に謝罪する内容の文章を書き残していたとされる。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい