「なぜ私は希望する病院に無料搬送してもらえないのか」 共に民主・李在明代表のヘリ転院に抗議相次ぐ

救急医学医師会会長がコメント
地域医師会の批判声明も相次ぐ

 韓国最大野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表の襲撃事件以降、医療対応関連の後遺症が続いている。救急医療現場では李在明代表事件後、医療従事者に対して「私はなぜ希望する病院に無料で救急移送(転院のための搬送)できないのか」という抗議が増えたとのことだ。地域医療関係者の間では、共に民主党の対応を糾弾する声が相次いでいる。

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 大韓応急医学医師会のイ・ヒョンミン会長は8日、本紙に「救急医療システムは患者本人が望む通りにすべてできるシステムではなく、どの国にもそのようなケースはない。先週、このようなこと(李在明代表襲撃事件と移送)があって以降、患者が自身の希望する病院に119システムを使って無料で移送を要請するケースがあったとの情報が寄せられている」と述べた。

 その上で、「現在いる地域で救急対処・治療が十分可能なのに、ソウルの大型病院や地縁のある病院に行きたいという要求は常にあった」としながらも、「ところが、『ある人は絶対に必要だった状況ではなかったのにもかかわらず、望み通りになった』というメッセージが発せられたため、患者の怒りの指数が増し、できないことに対する不満を医療従事者にぶつけるようになった。以前は患者たちが不満として話して済ませていたことだが、今は患者と医療従事者が衝突するような形になり(確執の)度合いが高まった」と語った。

 そして、「治療であれ病院間移送であれ、こうした判断自体は医療関係者が行うものだ。救急医療は全員に等しく提供されなければならず、そのためには患者が医療従事者の判断を尊重することが重要だ」と述べた。

 病院間移送は通常、該当医療機関の能力では救急患者を適切に治療できないと判断した場合に行われる。転院時も患者は自分や家族の車を使ったり、本人が費用を負担して民間の救急車を利用したりしなければならない。

 李在明代表は今月2日、釜山市内で60代の男に刃物で襲われ、釜山大学病院圏域外傷センターで簡単な応急処置を受けた。その後、李在明代表の家族の要請により、消防ヘリに乗ってソウル大学病院に移送され、約2時間にわたる血栓除去を含む血管再建術を受けた。

 働く人々のための匿名制インターネット・コミュニティー・サイト「ブラインド」にも、「李在明のように『ソウルに転院するから救急車を呼んでほしい』という患者の説得は難しい」というタイトルの投稿が4日に掲載された。医師を名乗るこの投稿者は「急性胆のう炎で手術する患者がソウルの病院に行くことを希望したため転院依頼書を書いた。その患者に『救急車を呼んでほしい』と言われ、『ダメだ』と説得するのに疲れ果てた。李在明は本当に悪い先例を残した。しばらくの間、ソウルに転院するために救急車を使いたいという人々を説得することになると思うと、ため息しか出ない」と書いた。

チェ・ヘスン記者

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  • ▲襲撃された共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表が2日午後、ソウル市銅雀区のノドゥル島にヘリコプターで到着し、ソウル大学病院に移送される様子。写真=news 1
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