サッカー：日本、イラクに1－2で衝撃の敗戦…16強で韓日戦の可能性＝アジア杯

　アジア・サッカー連盟（AFC）アジアカップ・カタール大会の有力な優勝候補・日本がイラクに敗れた。日本（国際サッカー連盟〈FIFA〉ランキング17位）は19日、カタール・ドーハのエデュケーション・シティ・スタジアムで行われたグループステージD組第2戦で、イラク（63位）に1－2で敗れた。前半だけでイラクのアイメン・フセイン（27）に2ゴールを許した。後半のアディショナルタイムに遠藤航（30）＝リバプールFC＝が一矢報いるゴールを決めたが、敗戦を逃れることはできなかった。イラクは1982年のニューデリー・アジア大会準々決勝で日本を1－0で下して以降、対戦成績で2分7敗とリードされていたが、42年ぶりに勝利を挙げた。

【写真】前半の試合を見守る日本代表の森保一監督

　今大会で2勝したイラク（勝ち点6）はD組首位に立ち、1勝1敗の日本は2位（勝ち点3）になった。イラクは24日にベトナムと、日本は同日インドネシアとグループステージ最後となる第3戦を行う。D組ではイラクが組1位でベスト16入りする可能性が高くなった。日本がD組2位になり、韓国がE組1位になった場合、ベスト16戦で韓日戦が行われることになる。韓国は20日夜8時30分（韓国時間）、アル・トゥマーマ・スタジアムでヨルダンを相手にE組第2戦に臨む。ユルゲン・クリンスマン監督率いる韓国（23位）は15日に行われたバーレーン（86位）との第1戦で黄仁範（ファン・インボム、27）＝レッドスター・ベオグラード＝の先制ゴールと李康仁（イ・ガンイン、22）＝パリ・サンジェルマンFC＝の2ゴールにより3－1で勝った。ヨルダン（87位）はマレーシア（130位）を4－0で制した。

　韓国はヨルダンと勝ち点3は同じだが、得失点差で組2位となっている。20日の試合でヨルダンを制して勝ち点3を取れば、25日に金判坤（キム・パンゴン）監督率いるマレーシアとの第3戦で引き分けて勝ち点1だけを得ても、組1位でベスト16入りを果たす。韓国はヨルダンとの対戦成績で3勝2分とリードしている。直近の対戦は2014年11月の親善試合（1－0で韓国勝利、ヨルダン・アンマンで開催）だった。23歳以下に範囲を広げても、4勝3分と優勢だ。2020年1月、AFC U-23選手権の準々決勝で曺圭誠（チョ・ギュソン（25）＝FCミッティラン＝、李東炅（イ・ドンギョン、26）＝蔚山現代FC＝のゴールにより2－1で勝利した。

　ただ、韓国は主力GKの金承奎（キム・スンギュ、33）＝アル・シャバブ・リヤド＝が18日の練習中に右膝十字靱帯（じんたい）を切り、代表チームから離脱するという悪材料に見舞われた。このため、趙賢祐（チョ・ヒョヌ、32）＝蔚山現代FC＝もしくは宋範根（ソン・ボムグン、26）＝湘南ベルマーレ＝が残り試合でゴールを守らなければならない。ヨルダン戦には代表経験が豊富な趙賢祐が先発出場するものとみられる。孫興民（ソン・フンミン、31）＝トッテナム・ホットスパーFC＝、金ミン哉（キム・ミンジェ、27）＝FCバイエルン・ミュンヘン＝ら5人がバーレーン戦で警告を受けたことも変数だ。大会規定によると、準々決勝まで警告を2度受けた選手は次の試合に出ることができない。この5人が予選最後の試合やベスト16戦で警告を受ければ、次の試合に出ることができず、優勝戦線に支障を来す。第1戦を欠場した黄喜燦（ファン・ヒチャン、27）＝ウルバーハンプトン＝がヨルダン戦に出場するかどうかも注目される。ヨルダンは優勝候補の韓国と引き分けてもグループ首位の座を保ったままベスト16戦進出の確率を引き上げられるため、真っ向勝負ではなくディフェンス中心のプレーをしてから逆襲を狙うものとみられる。

　右サイドのMFムーサ・アルタマリ（26）＝モンペリエHSC＝を前面に押し出したヨルダンの攻撃力も侮れない。ヨルダンの唯一の「欧州派」であるアルタマリは昨夏、フランス・リーグ・アンに進出して以降、16試合で3ゴール（1アシスト）を記録した。ヨルダン代表としては64試合で15ゴールを決めている。今回のアジアカップ第1戦ではPKの得点を含めて2ゴールを入れた。左ウィングバックのマハムード・アルマルディ（30）＝アル・フセイン＝も2ゴールを決めた。アルマルディは体調が良くないため、韓国戦出場は不透明だとのことだ。

成鎮赫（ソン・ジンヒョク）記者