現代と起亜 輸出と営業利益で韓国1位・2位に=主要市場で好調

【ソウル聯合ニュース】韓国完成車最大手の現代自動車と同2位で子会社の起亜が25日、2023年通期(1~12月)の決算を発表した。本業のもうけを示す営業利益は2社合わせると27兆ウォン(約2兆9800億円)に迫り、名実ともに世界を代表する自動車メーカーグループとしての足場を固めた。

 営業利益が売上高に占める割合を示す営業利益率は10.2%を記録し、収益性の面で高級車メーカーや電動化時代の最大のライバルであるテスラを超えた。

 現代と起亜の営業利益が急増したのは、北米市場での販売好調に加え、エコカーや高級ブランド「ジェネシス」、多目的スポーツ車(SUV)や多目的レジャー車(RV)など高付加価値モデルの販売が好調だったためで、2社はこれらの強みを背景に24年も世界販売台数トップ3のメーカーとしての足場を更に固める見通しだ。

◇営業利益と輸出額で韓国企業のツートップに

 現代と起亜がこの日発表した23年通期の決算を合計すると、売上高は前年比14.8%増の262兆4720億ウォン、営業利益は56.7%増の26兆7348億ウォンとなり、ともに過去最高を更新した。これまでは22年に記録した売上高228兆7105億ウォン、営業利益17兆580億ウォンが最高だった。営業利益は約10兆ウォン増加した。

 一方、サムスン電子が9日に発表した23年通期の連結決算(速報値)によると、営業利益は前年比84.9%減の6兆5400億ウォンで、2社の合計はこれを4倍以上上回った。サムスン電子は韓国の上場企業の中で営業利益トップを14年にわたり維持してきたが、現代と起亜に抜かれ3位になる見通しだ。

◇エコカーなど高収益モデルが業績けん引

 現代と起亜は昨年、電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)を含むエコカー部門で前年比27.9%増の127万1000台を販売した。特にEVは前年比24.9%増の57万6000台、HV車は39.9%増の55万7000台を記録した。

 また、利益率の高いSUVやRVの占める割合が増えたことも業績をけん引した。現代の昨年の販売台数のうち、SUVが占める割合はジェネシスを含めると57.1%まで高まり、起亜も昨年7~9月期基準でRVの割合が69%を記録した。

 北米や欧州などの先進国市場での販売が増えたことも影響した。北米では前年比15.7%増の209万2000台、欧州市場では11.3%増の124万3000台を記録した。

 現代と起亜の23年の世界販売台数は計730万4282台で、2022年に続き世界でトップ3に入ることが確実視されている。

 今年の販売台数の目標は現代が424万3000台、起亜が320万台の計744万3000台と発表された。

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