サムスンAIスマホ、14億インド市場で旋風…アップルは中国の「愛国消費」で苦戦

 アップルが盤石の地位を築いてきた中国市場にも亀裂が生じている。BCIコンサルティングによると、昨年12月、中国のスマートフォン出荷台数で小米がアップルを抜き1位に浮上した。米中対立が極限に達した昨年9月、中国政府が公務員のiPhone使用を禁止したことがきっかけだった。さらに、華為(ファーウェイ)、小米など中国製スマートフォンに対する「愛国消費」ブームが起き、iPhoneの中国における昨年第4四半期の販売台数は前年同期比で10.6%も減少した。iPhoneに代わるほど中国のスマートフォンメーカーの技術力が向上したことも原因と分析されている。今月に入り、アップルは中国で異例となる6~8%の値引き販売を行った。ニューヨークタイムズは「(異例の公式値引きは)中国でアップルが直面した困難が表れた決定だ」と指摘した。

■問題はプレミアムと収益性

 スマートフォン業界は単純なシェアではなく、どのメーカーがプレミアム製品をどれだけ多く売り上げ、収益性を高めるかで新興市場攻略の成否が分かれるとみている。中低価格機種中心の中国メーカーよりもアップルとの競争が重要との指摘だ。実際にアップルはこの10年間、出荷台数ではサムスンに押されてきたが、プレミアム市場では圧倒的な存在感を示し、巨額の収益を上げてきた。業界によると、サムスンのスマートフォン平均販売単価(ASP)はアップルの約3分の1にすぎない。アップルはiPhone1台を売ることで、サムスン電子がギャラクシーシリーズのスマートフォン3台を売るのと同等の収益を上げている。

 サムスン電子は世界初のAIスマートフォンであるギャラクシーS24シリーズを足がかりに、プレミアムイメージを高める戦略だ。アップルや中国企業にAI機能でリードし、スマートフォンに対する認識自体を変えようとしている。業界関係者は「下半期に発売されるギャラクシーのフォルダブル(折り畳み)モデルの新製品にもAIを搭載し、ハードウエアとソフトウエアの両面で独歩的な地位を確立すれば、新興市場はもちろん既存市場でも相当な成果が見込める」と話した。

イ・ヘイン記者

インドのスマホ市場シェア(2023年)

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