韓国 きょうのニュース(1月30日)

◇梨泰院事故の真相究明など巡る特別法 尹大統領が拒否権行使

 2022年10月、韓国・ソウルの梨泰院で159人が死亡した雑踏事故の真相究明や被害者支援などのための特別法について、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は30日、拒否権を行使した。特別法は今月9日、野党主導で可決された。尹大統領が拒否権を行使したことを受け、政府は国会に対し再議決を求めることになる。尹大統領が2022年の就任後、拒否権を行使したのは5回目。

◇ワンストップ型行政サービス提供へ 書類・印鑑証明をデジタル化

 尹錫悦大統領は30日、ソウル郊外・板橋で開かれた国民参加型の新年業務報告「国民と共にする民生討論会」で「立派なデジタル政府を構築したが、国民がその利便性を体感するには不足している点が多い」と述べ、官庁間の壁を壊したワンストップ型の行政サービスを提供する方針を示した。3年間で計1500の行政サービスの必要書類を完全にデジタル化し、導入から110年になる印鑑証明もデジタル印鑑に切り替える。

◇北朝鮮 またも巡航ミサイル数発を発射

 韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮が30日午前7時ごろ、朝鮮半島西側の黄海に向けて巡航ミサイル数発を発射した。北朝鮮は2日前にも巡航ミサイルを発射したばかりだった。合同参謀本部が北朝鮮の巡航ミサイル発射を捉えたと発表するのは今月3回目。北朝鮮は24日、平壌付近から黄海へ新型の戦略巡航ミサイル「プルファサル(火矢)3―31」を数発発射した。28日には東部の咸鏡南道・新浦付近の海上で、同ミサイル2発を発射した。

◇昨年の転居者数613万人 高齢化で人口移動率51年ぶり低水準

 統計庁が発表した「2023年国内人口移動統計」によると、昨年に居住地から転居した移動者数(転入届ベース)は612万9000人で、前年比0.4%減少した。移動者数は21年(6.7%減)、22年(14.7%減)に続き3年連続で前年比減少している。人口100人当たりの移動者数を指す人口移動率は12.0%で前年からやや下落し、1972年(11.0%)以来51年ぶりの低水準となった。統計庁は少子高齢化の影響で20代の人口が減り続け、高齢人口が増加しているため、移動者の規模も減少したと説明した。

◇物価上昇も月給は微増 昨年11月の実質賃金0.3%上昇

 雇用労働部が発表した調査結果によると、昨年11月時点で常用労働者1人以上の事業者の1人当たり月平均賃金は371万4000ウォン(約41万円)で、前年同月比13万ウォン(3.6%)上昇した。物価上昇を反映した実質賃金は、前年同月の328万7000ウォンから329万7000ウォンと0.3%の上昇にとどまった。実質賃金は昨年3月から8月まで6カ月連続でマイナスだったが、9月から3カ月連続でプラスとなった。同部関係者は「消費者物価指数は高く賃金上昇率は低いため、実質賃金は3カ月プラスを維持しているものの(上昇率は)やや鈍化している」と説明した。

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