一政党で、一人で選挙制度を決定…軍事政権と何が違うのか【2月5日付社説】

 韓国の進歩(革新)系統最大野党「共に民主党」の国会議員選挙制度決定は、韓国の民主主義の歴史にまた一つの大きな汚点を残す、深刻な問題だ。選挙制度は、国民の代表をどのようなやり方で選ぶかを決めるものだ。民主主義を維持する上で根幹となる制度で、国の未来にも大きな影響を及ぼす。世界の民主主義国であれば与野党の合意に基づいて決定するのが当然で、韓国も1980年代の民主化後、ほとんどはそうしてきた。ところが、その重要な一件を、一政党が意のままに決定した。サッカーの試合のルールを片方のチームが一方的に決めたに等しい。それも、ある一人の人間が決めた。軍事独裁と、何が本質的に違うのか。

 李在明(イ・ジェミョン)代表は5日、来たる4月の総選挙で準連動型比例代表制を維持し、汎(はん)野党の衛星政党を作りたいと宣言した。民主党では、準連動型維持と並立型回帰を巡って激論が続き、李代表に全権を委任したが、李代表は現行制度の維持を選んだのだ。準連動型をうんぬんする言葉を、韓国国民の大部分は理解できなかっただろう。こんな乱数表のような制度を国民の前に突き出しておいて「きちんと知る必要はない」と言う。保守系与党「国民の力」は反発したが、民主党が押し付けてきたら、防ぐ方法はない。今回の総選挙でも、与野党双方が衛星政党を作り、記号の前に番号をもらうため「議員の貸し借り」をやるなど小細工の大騒動が起きるだろう。

 衛星政党が作られたら、民主党が出した候補なのに民主党所属ではなくなる。これは、韓国国民に対して公に詐欺を働くのと変わらない。李代表がこんな選択をしたのは、咸世雄(ハム・セウン)、李富栄(イ・ブヨン)など野党側の大物や正義党・基本所得党など群小政党が声をそろえて「汎野圏比例衛星政党」を要求したからだ。それをやってこそ、この面々は幾つかの議席を拾い上げることができるのだ。李代表が4日に対面した文在寅(ムン・ジェイン)前大統領も、同じ注文をしたという。李代表は、民主党外の野党一般に幾つか国会の議席をくれてやる代価として、大統領選挙時の自分に対する支持を買ったのと変わらない。

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