中国情報当局「米国、韓国戦争で細菌戦」「731部隊を接収して細菌兵器を開発」

SNSの記事を通して韓国戦争関連の言及を行った中国国家安全部
「仁川上陸作戦を事前に把握、核攻撃も防いだ」との主張も

 【北京=NEWSIS】中国の情報当局が、韓国戦争当時の自国の情報作戦について成果を強調する一方、米国が細菌戦を展開したという主張を再度掲げた。仁川上陸作戦を事前に予測し、北朝鮮側に伝えたという主張も繰り広げた。

【写真】中国国家安全部がSNS「WeChat」に載せた「北緯38度線上の隠れた対決」という記事

 中国国家安全部(省に相当)は21日、SNS(交流サイト)「ウィーチャット」のアカウントを通して「北緯38度線上の隠れた対決」という内容の記事をアップロードし、このように主張した。記事の内容は、中国共産党の地下組織だった「隠蔽(いんぺい)戦線」の活動成果を宣伝するものだ。

 国家安全部はこの記事で、韓国戦争当時、米軍が参戦しようとしていた状況をはじめ、仁川上陸作戦を控えた時点で米軍の上陸の試みを隠蔽戦線が予測して北朝鮮軍に伝えたと言及した。

 その上で「敵が鴨緑江へと進撃するのに伴って、わが国(中国)はやむを得ず出兵することになり、隠蔽戦線はあらかじめ志願軍(中共軍)に敵の編制序列や装備配置などを提供し、敵指揮官の戦闘習慣を把握した」とし「隠蔽戦線の支援を受けて志願軍は連戦連勝し、5回の戦いの末に敵を38度線へと後退させた」と強調した。

 さらに、米軍が当時、細菌戦を展開したという主張も提起した。国家安全部は「1951年に敵は朝鮮の戦場や中国東北部で細菌戦を進めた」とし「隠蔽戦線は敵の細菌戦陰謀を適時に把握して中央政府に報告し、敵の残虐行為を暴露して国際社会を驚かせた」と主張した。

 また「敵の恐喝を効果的に防ぐため、隠蔽戦線は危険を冒して敵の細菌戦の実戦証拠を確保することに成功した」としつつ「悪名高い日本の731部隊を接収してその技術で細菌兵器を開発したという状況も明らかにした」と記した。

 中国側は、米国が日本から細菌戦関連の技術を引き渡され、韓国戦争で使用したという主張を繰り広げてきた。これについて米国や旧ソ連政府が否定したにもかかわらず、中国は韓国戦争記念館の展示などを通してこうした主張を続けてきた。

 併せて国家安全部は、当時隠蔽戦線が米国の核攻撃を防ぎ切ったとも強調した。記事を通して「敵はしばしば朝鮮北部や中国東北部に原子爆弾を投下すると脅した」「隠蔽戦線は、原子爆弾の防御方法や原子病の予防・統制措置など敵の核攻撃を防御する上で重要な参考資料を提供した」と宣伝した。

パク・チョンギュ特派員

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