「夜は当直、昼は手術…仮眠のみで9日連続24時間勤務」 研修医不在の医療現場で奮闘する医師たち /ソウル

 ソウル大学病院の救急救命室でも教授や後期研修医たちが当直を組み、心停止などの重症患者・救急患者を受けている。ソウル市内の大学の救急医学科教授は「初期研修医が復帰していない状況で、後期研修医まで契約を延長せずに現場を去れば、救急患者の対応に耐えきれるか心配だ」と話した。京畿道のある総合病院では、職場を去った初期研修医の一部が電話で応急措置として処方を出しているという。

 初期研修医の間では、依然として「韓国政府が『医大・医学部2000人増員』という方針を白紙撤回しない限り、現場に復帰できない」というムードが強い。しかし、一部の初期研修医には「復帰して患者を診るべきではないか」という見解もある。忠清南道のある総合病院の初期研修医は「フリーライダー(無賃乗車する人)にはなりたくなくて退職届を提出したが、同僚たちに内緒で勤務したり、電話で遠隔処方をしたりしている」と告白した。

 一部の医大生たちも「(こうした動きに同調した医大生による)『同盟休学』は強圧的な方法で行われてはならない」としている。ソウル大学医学部の匿名掲示板には先日、「(同盟休学に関連して)学生会の指示には無条件で賛同をお願いする」という書き込みが掲載された。そして、「『休学はあえてしなければならないのか?』『私がやるからと言って何か変わるのか?』などの姿勢の学生はいてはならない」「初期研修医の先生方もすべてを失って闘っているのだから、力添えしなければ」とも書かれていた。ところが、この投稿文の下には「勧誘やお願いではなく、軍隊式の上下関係を基盤とした強要と思われる可能性があるだろう」「変化のためには行動が必要だが、その行動が自分自身の問題意識からではなく、他者からの圧力によってなされるならば、望ましい形なのか疑問だ」というコメントが寄せられていた。

チョ・ベッコン記者、オ・ユジン記者、カン・ジウン記者

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  • ▲今月27日、大邱市内の大学病院救急室で、背中を軽くたたき同僚をねぎらう医療従事者。写真=聯合ニュース

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