「尹錫悦師団は全斗煥のハナ会に比肩」発言の李盛潤・元ソウル中央地検長に最も重い解任処分 韓国法務部

 韓国法務研修院の李盛潤(イ・ソンユン)研究委員が検事に対する懲戒としては最も重い「解任」となったことが3日までに分かった。李盛潤氏は不正容疑で起訴された曺国(チョ・グク)元法務部(省に相当)長官の出版記念会(2023年9月)に現職検事として出席した上に、その席での発言(「尹錫悦師団はまるで全斗煥のハナ会に比肩」)も問題になっていた。検事に対する懲戒はけん責、減俸、停職、免職、解任の5段階だ。

 韓国法務部検事懲戒委員会が2月27日の会合で上記の処分を決めたという。李盛潤氏は昨年1-11月の期間、合計8回にわたり曺国氏の出版記念会に出席し、またメディアのインタビューなどでも検察業務の公正性を批判、あるいは妨害する不適切な発言を続け、これが検事倫理綱領違反と見なされ検事懲戒委で処分が検討されていた。また李盛潤氏は2020年10月の「チャンネルA事件」では韓国与党・国民の力の韓東勲(ハン・ドンフン)非常対策委員長(当時検事長)に対する監察を口実に確保した資料を法務部監察委員会に無断で提供したが、これも懲戒審議理由の一つだった。当時法務部監察委員会は尹錫悦(ユン・ソンニョル)検察総長に対する監察を行っていた。

 懲戒処分として解任となった場合、今後3年間は弁護士にはなれないが、政治活動の制約はない。李盛潤氏は今年1月に辞表を提出したが、懲戒手続き中だったため受理されていなかった。李盛潤氏は先日野党・共に民主党に迎え入れられ、4月の選挙に向け全州乙選挙区で公認争い中だ。李盛潤氏は懲戒を不服とする行政訴訟の準備も行っているという。李盛潤氏は文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の大学の後輩で、前政権ではソウル中央地検長などの要職を歴任した。

 韓国法務部は「韓東勲録音データ誤報事件」で起訴された申成植(シン・ソンシク)元法務研修院研究委員に対しても解任処分とし、現職検事として国会議員選挙への出馬を準備していたキム・サンミン元大田高検検事に対しては停職3カ月の処分を下した。申成植氏は全羅南道順天選挙区で共に民主党から、キム・サンミン氏は慶尚南道昌原市の義昌選挙区で与党・国民の力からの公認を目指したがいずれも公認審査前の段階で脱落した。

ユ・ジョンホン記者

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  • ▲法務研修院の李盛潤(イ・ソンユン)研究委員が会見で全州乙選挙区から国会議員選挙出馬を目指すと表明した。2月27日撮影。/NEWSIS
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