「飯がまずくなる」「客寄せパンダ」 仁川市桂陽のカルビ店で厳しい洗礼を浴びる元喜竜・李天秀 韓国総選挙

「飯がまずくなる」「客寄せパンダ」 仁川市桂陽のカルビ店で厳しい洗礼を浴びる元喜竜・李天秀 韓国総選挙

 「飯がまずくなる。あっち行ってくれ!」

 仁川市桂陽乙選挙区から韓国与党・国民の力の公認候補として4月の国会議員選挙に出馬する元喜竜(ウォン・ヒリョン)前国土交通部(省に相当)長官が現地で遊説中、市民から上記のような抗議を受けた。「私は共に民主党の党員だ」と言いながら元喜竜氏との握手を拒否する市民もいた。元喜竜氏は笑顔で「共に民主党の党員でも対話は必要でしょう」と声をかけ続けた。

【写真】「飯がまずくなる。あっち行ってくれ!」 選挙運動中に市民から抗議を受ける元喜竜・前国土交通部長官

 元喜竜氏は先月28日、仁川市桂陽区林鶴洞を回りながら市民に声をかけた。遊説には元サッカー韓国代表の李天秀(イ・チョンス)氏や国民の力の関係者が同行した。問題は元喜竜氏一行がある飲食店に入った時に起こった。

 元喜竜氏は通りで市民に声をかけていた際、「炭焼きカルビの香りがする」と言って近くのカルビ店に向かった。中に入った元喜竜氏は店の主人と握手し、自らの後援会長である李天秀氏を店主に紹介した。その際、店のテーブルに座っていた客の一人が「あっ!」と大きな声を上げた。

 元喜竜氏がそのテーブルに向かって頭を下げ「こんにちは」と声をかけた。するとその客は「飯がまずくなる。あっち行ってくれ!」と要求した。元喜竜氏は「アイゴー、わかりました。お疲れさまでした」と笑顔で応じた。

 この客は店主に「社長さん、誰でも(店に)入れないでくれ」と抗議した。元喜竜氏は再びその客に向かって「分かりました」と声をかけ、他のテーブルであいさつしようとした。するとその時も「誰でも入れるなよ、全く」とまたも抗議の声が上がった。

 元喜竜氏は他のテーブルでも「こんにちは国民の力の元喜竜候補です」と自己紹介しながら握手を求めた。その際一人の女性が握手を拒否し「私は共に民主党の党員だ」と述べた。元喜竜氏は「共に民主党の党員でも握手はできるでしょう」と言った。

 元喜竜氏は店を出る際、声を上げた客たちに「共に民主党の党員も互いにあいさつし対話はすべきではないでしょうか」「食事を楽しんでください」と再び声をかけた。李天秀氏もその客たちに「お父さん、私はここ出身です」と言いながら何度も頭を下げた。李天秀氏は客たちから「早く行ってくれ、客寄せパンダ」と言われた。 

 外で待っていた店主が中で騒ぎが起こったことを謝罪すると、元喜竜氏は「私は全く気にしません」と気を使った。店主が「この地域的にちょっとあれなもんですから」と説明すると、元喜竜氏は「いや、あの人たちだけでしょう」「一緒に生きていかなきゃ、みんな一緒に」と述べた。

 共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表が仁川市桂陽乙選挙区の正式な公認候補となった2日、元喜竜氏はフェイスブックで自らをヒディンク元サッカー韓国代表監督に、李在明代表をクリンスマン前監督に比喩しながら支持を訴えた。

 元喜竜氏はフェイスブックに「犯罪容疑者か、地元の働き手か」というタイトルで「犯罪容疑者を選ぶか、地元の働き手を選択するか? クリンスマンにするか、ヒディンクにするか?」と書き込んだ。

 元喜竜氏は「大韓民国はどの地域であっても特定政党不毛の地になってはならない。桂陽区も同じだ。これまで25年間、桂陽区は共に民主党の代表を2人も輩出した。しかし桂陽区の発展は遅れ、住民の暮らしは改善していない」と訴えた。

 元喜竜氏は「今後はもう犯罪容疑者が公認候補に選ばれても、でたらめで中身がない公約が掲げられても、無条件当選させてはならない」「桂陽区は変わらないと発展しないし、必ず変わるだろう」「元喜竜は本当にやる」と訴えた。

キム・ミョンジン記者

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