「我々の仕事は007より面白い」 英情報機関で働くスパイがインタビューに応じた理由とは

 「MI6での仕事は、ジェームズ・ボンドの映画よりも面白い」

 海外での情報活動を専門に行う英国の情報機関MI6で働くスパイ「クアメ(Kwame)」は4日(現地時間)に公開されたBBCのインタビューで、このように話した。

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 BBCはクアメについて、メディアとのインタビューに応じた初の黒人スパイだと紹介した。MI6は、黒人やアジア系のバックグラウンドを持つ人材を募集するために今回のインタビューを実施したという。

 現在、組織開発の責任者として財務および人事関連の業務を担っているというクアメは「人種やバックグラウンドに関係なく、誰でもMI6で働くことができる」と話した。

 クアメは「問題は、ジェームズ・ボンドについて話すと別の意味が伴ってくるということ」だとして「映画で描かれるスパイの印象が強いせいか、MI6で働くのは主に白人、中産階級、男性というイメージを受けるかもしれないが、事実ではない」と話した。さらに「私を見るだけでも、それが事実ではないことが分かる」と続けた。

 クアメは、映画の中で主に男性として描かれる技術責任者「Q」が、現実では女性だと明かした。クアメは「我々の所には、技術分野で本当にクールな仕事をする『Q』の女性たちがそろっている」と話した。

 クアメは「私はここで本当に数々の素晴らしいものを見てきた。あなたの心をつかむものだ」として「そのようなものを見るためには、とにかくこの組織の中にいなければならない」と話した。詳しい例は挙げなかったが、これはMI6の活動自体が外部に漏らすことのできない機密事項だからだと思われる。

 自身がMI6で働いていることについて、クアメは妻と妹にしか話していないという。クアメの幼い子どもは、父親がMI6の要員だということを知らないとのことだ。

 MI6はテロを阻止し、敵対国の活動を妨害し、サイバーセキュリティ―を強化するなど、国家の安全保障のために海外で情報収集の任務を遂行する機関だ。公開的に指名されたリチャード・ムーア長官を除き、全ての要員は匿名で勤務している。本部ビルはロンドン市内のテムズ川沿いにある。

キム・ガヨン記者

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