韓国総選挙で新党 第三極として存在感示せるか=曺国氏の党に勢い

【ソウル聯合ニュース】韓国総選挙(4月10日投開票)が1カ月後に迫る中、2大政党の離党者が結成した新党が第三極勢力として存在感を示せるか、関心を集めている。保守系与党「国民の力」元代表で現在は新党「改革新党」を率いる李俊錫(イ・ジュンソク)代表と、革新系最大野党「共に民主党」元代表で新党「新しい未来」共同代表の李洛淵(イ・ナギョン)元首相が合流に合意するも、ほどなく解消。第三極の結集には至っておらず、新党はそれぞれ現役議員の取り込みによる勢力拡大に力を注いでいる。

 総選挙で勝利するには、中道派の有権者から支持を得られる競争力ある候補をどれほど確保できるかが鍵となる。選挙で付与される政党番号は現役議員数の順に決まり、選挙の補助金も現役議員数に応じて支給されるため、現実的にも現役議員の確保は重要だ。

 「改革新党」は国民の力で公認候補から外れた現役議員を取り込みたい考えだった。だが新党結成時から参加した1人を除くと、8日現在で国民の力を離党して改革新党に入党した現役議員はまだいない。

 改革新党は国民の力の公認候補選びの状況を注視しつつ、各選挙区の候補選びを急ぐ。ひとまず李俊錫代表ら3議員を京畿道南部に配置し、首都圏を中心に国民の力との「保守の差異化」をアピールする見通しだ。

 「新しい未来」が現役議員を取り込む可能性は改革新党に比べると高いといえる。共に民主党内で公認から脱落した議員の反発が強いからだ。ベテランの薛勲(ソル・フン)議員と洪永杓(ホン・ヨンピョ)議員が離党し、新しい未来への入党を決めた。一方で、文在寅(ムンジェイン)前政権の大統領秘書室長だった任鍾ソク(イム・ジョンソク)氏が公認を得られなかったにもかかわらず党に残る意向を示すなど、李在明(イジェミョン)代表と距離を置く非主流派の動きは一様ではない。

 新しい未来は「真の民主党」を掲げ、南西部での地盤構築を目指す。李洛淵代表は光州に出馬すると表明した。

 改革新党と新しい未来を緊張させるのが、曺国(チョ・グク)元法務部長官が主導する「チョグク革新党」の登場だ。「地域区は民主党、比例代表はチョグク革新党」として、共に民主党と連帯する戦略で臨む。

 同党は聯合ニュースと聯合ニュースTVが6日に発表した総選挙に関する世論調査で、比例代表の投票先として13%の支持を得るなど勢いがある。改革新党と新しい未来はそれぞれ3%と2%だった。 

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