医療現場に残った医師に嫌がらせ 首相「決して座視しない」=韓国

【ソウル聯合ニュース】韓国政府が医師不足などの対策として発表した大学医学部の入学定員増に反発して研修医らが職場を離脱しているなか、若い医師らが利用するインターネットコミュニティーに現場に残った医師をからかい、個人情報を公開する書き込みがあった。これについて、韓悳洙(ハン・ドクス)首相は8日、「決して座視しない」として、警察当局などに対応を指示した。

 韓氏は「現場に復帰した専攻医(研修医)の実名や出身校をオンライン上に公開し、(アプリの)グループトークでいじめたり嫌がらせをしたりするケースもあるという」として、「患者のそばを離れた専攻医が現場に戻ることを考えるどころか、同僚が復帰できないよう非難し、勇気を出して先に医療現場に戻った同僚を攻撃しているのは到底想像できなこと」と批判。「人格的な暴力であり、国民に失望と怒りを感じさせる行為」と非難した。 

 韓国政府は2025年度から医学部の入学定員を従来の3058人から5058人に2000人増やす方針を発表した。政府の方針に反発した研修医らは先月19日に一斉に辞表を提出。保健福祉部が100カ所の病院の研修医(1万2225人)の勤務状況を点検した結果、6日午前11時の時点で契約を放棄したり職場を離脱したりした研修医の人数は計1万1219人(91.8%)に上っている。 

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