韓国の戦闘機機密を流出か、インドネシア人技術者のオフィスなど家宅捜索

KAIによるKF21開発に参加していたインドネシア人技術者2人が内部資料を流出か

 韓国航空宇宙産業(KAI)に派遣されていたインドネシア人技術者2人が韓国型超音速戦闘機KF21関連の機密資料を外部に流出させた疑いが浮上し、警察が家宅捜索を開始した。

 慶尚南道警察庁安保捜査課は14日から二日間、慶尚南道泗川市のKAIオフィスで勤務するインドネシア国籍の技術者2人の業務用パソコンなどを押収した。慶尚南道警察庁が15日に明らかにした。2人の住居にあったパソコンやスマートフォンも同時に押収されたという。2人は現在出国禁止となっている。

【動画】初めて音速を突破した韓国型戦闘機KF21の飛行映像

 KF21事業は開発費が総額8兆ウォン(約9000億円)に上ることから、2016年からインドネシアが開発費のうち1兆6000億ウォン(約1800億円)を拠出することになった。インドネシアはその見返りに試作機1機の受領と複数の技術移転、さらに48機をインドネシアで製造することで合意した。ところがインドネシアは予算不足を理由に現時点で1兆ウォン(約1100億円)をまだ支払っていない。

 2人は技術移転に必要な研修を受けるためKAIに派遣された技術者だったが、KAI本社で勤務中だった今年1月17日、外部への持ち出しが禁止された複数のUSBメモリを持ち出そうとしたところ保安チェックに引っかかった。このUSBメモリにはKF21開発のプロセスなど複数の資料が保管されていたという。その後防衛事業庁、韓国軍防諜司令部、国家情報院などによる合同の調査チームが機密流出など違反行為がなかった調査を行った。

 しかし合同調査チームには家宅捜索など強制捜査の権限がなく、2人が提出した資料を中心に調査を行っていたが、その後合同調査チームは先月21日に警察庁国家捜査本部に2人の捜査を依頼した。慶尚南道警察庁の関係者は「2人が使っていたパソコンなどのデータを確保し、分析を行った上で防衛事業法違反などがなかったか確認している。現時点はいわば初動段階だ」と説明した。警察は2人が流出した資料が軍事機密に相当するか、また持ち出した意図や犯行が組織的だったかなどを重点的に調べているという。

キム・ジュンホ記者

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