「弾劾」叫ぶ李在明代表、法廷で言い逃れする李華泳・元副知事…もう選挙に勝ったような振る舞いをする共に民主党【3月21日付社説】

 韓国の進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が「間違いを犯した作男にはむちを持って臨み、駄目なら追い払わなければならない。今や権力を回収するときになった」と発言した。「朴槿恵(パク・クンヘ)政権も権力の座から追い払ったではないか」「もうお前たちはクビだ」とも言った。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権批判にとどまらず、大統領を弾劾しようと言っているのだ。弾劾は大統領の職務行為が憲法や法律に違反するなど、憲政の危機がある場合に、これを克服するための最後の手段だ。国を極度の混乱に陥れてしまう悲劇的状況を、第1野党の代表が政略的手段として動員したのだ。

【写真】「まさか2チクじゃないよね」 飲食店で若者に話しかけて指を2本立てる李在明代表

 李代表は最近、選挙区の住民に向けて「まさか『2チク』じゃないよね?」と言った。「2チク」とは、先の大統領選挙で記号2番、当時の尹錫悦候補に投票した人のことをばかにしている表現だ。李代表は謝罪したものの、それから1週間もたたずして「尹政権がよくやってると思うのなら2番に投票するか、家で休んでください」と言った。与党支持層は投票する必要はない、というのだ。

 李代表は19日の大庄洞裁判に、総選挙遊説を理由に出てこなかった。1週間前も、午前中の裁判に出廷しなかった。裁判部が許諾しなかったのに、勝手に抜けたのだ。裁判部は、こんなことをするのであれば勾引状を発布して強制召喚すると警告した。

 李代表の側近、李華泳(イ・ファヨン)元京畿道平和副知事は、下着大手サンバンウルの北朝鮮送金代納事件の裁判で、全ての嫌疑を否認して「全く知らない」「でたらめだ」と言い逃れをした。他の証人の証言は全て「真っ赤なうそ」だと言い、自分の携帯電話に保存されていた写真証拠を突き付けられても「あれがなぜ私の電話機にあるのか」「記憶にない」と言った。李・元副知事は昨年6月に検察で「李在明・京畿知事に『サンバンウルが北朝鮮にお金を代納した』と報告した」と供述した。弁護人立ち合いの下で自白しておいて、裁判では態度を完全に変えた。

 民主党ソウル江北乙選挙区の候補になった趙秀真(チョ・スジン)弁護士は、テレビで「作家の柳時敏(ユ・シミン)さんが『趙弁護士は道でバッジを拾う』と言った」と語った。趙弁護士は、自分は25%加点、対立候補の朴用鎮(パク・ヨンジン)議員は30%減点という不公正な予備選で勝利した。そうやってろくに苦労もせず公認を確保して、野党絶対有利な選挙区で出馬するから「バッジを拾った」とからかうようなことを言われるのだ。選挙をどこまで軽視しているのか。

 李代表をはじめとする民主党の人々がこのように乱暴な振る舞いをするのは、既に総選挙での勝利は間違いないと感じているからだろう。李代表は「151議席が目標」と公言した。進歩系新党の祖国革新党まで合わせれば野党全体で180議席まで伸ばせるという。選挙までまだ20日残っている時点でこれほどなのだから、実際に選挙に勝ったらどんな振る舞いを見せるのか、想像もつかない。

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  • ▲共に民主党の李在明代表(写真左)が京畿道知事時代の2018年、李華泳・京畿道平和副知事(当時)と会って笑いながら握手をしている様子。/ニュース1
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