中国で拘束された31歳サッカー元韓国代表・孫準浩、319日ぶりに釈放され帰国

 中国に拘束されていた元サッカー韓国代表の孫準浩(ソン・ジュンホ)選手(31)が319日ぶりに釈放された。中国にある韓国大使館の関係者が25日、「孫準浩選手が釈放され、同日午後、韓国に戻った」と明らかにした。孫準浩選手は昨年5月12日、上海で中国の公安当局に連行され、身柄を拘束されて捜査を受けていた。

【写真】メッシ欠場、怒って宣伝パネルのメッシの頭を蹴飛ばすファン

 孫準浩選手は中国サッカー界の腐敗撲滅の過程で逮捕された初めての外国人選手だ。中国のプロサッカーチーム・山東泰山に所属してプレーしていた同選手は昨年5月、上海虹橋国際空港から帰国しようとした際に連行され、臨時拘束された。「非国家工作人員(非公務員)収賄」容疑、すなわち金品を受け取って八百長をしたという疑いで遼寧省朝陽公安局の捜査を受けた。中国メディアは当時、同チームの郝偉元監督らも同じ容疑を受けているとして、孫準浩選手の捜査と関連があるのだろうと推測していた。大韓サッカー協会は中国サッカー協会・アジア・サッカー連盟(AFC)に公文を送って真相把握に乗り出し、関係者を中国に急きょ派遣したが、事態は悪化した。昨年6月17日に刑事拘置期限が満了したため、中国公安当局は孫準浩選手に対し身柄を拘束した上での捜査に着手した。これは正式な司法処理の手順を意味するため、捜査期間は1年以上にわたるだろうという懸念が浮上した。釈放が遅れることで、韓中間の外交問題に発展するかもしれないという緊張も走った。

 しかし、今年に入って中国サッカー界の大物たちに対する司法処理が終わり、孫準浩選手の問題も解決の糸口が見つかったという。これまで韓国外交部(省に相当)は中国当局とさまざまなルートで接触して協力を要請し、約20回にわたって領事面談も実施した。拘束捜査に切り替わって以降の孫準浩選手の裁判過程などはまだ分かっていない。大韓サッカー協会はこれについて、「韓国外交部を通じて話を聞いた。選手とまだ連絡がついておらず、詳しい事情は分からない。無罪判決を受けたのか、それとも捜査が進行中なのかなども確認できていない」と語った。

 孫準浩選手は2014年に韓国プロサッカーKリーグでデビューし、6年間プレーした。2020シーズンにはリーグ最優秀選手(MVP)を受賞したこともある。2021年に年俸43億ウォン(現在の為替レートで約4億8500万円)の契約で山東泰山に移籍した。2022年のサッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会ではMFで活躍した。

北京=李伐チャン(イ・ボルチャン)特派員

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲サッカー韓国代表だったMF孫準浩(ソン・ジュンホ)選手。写真=news 1

right

あわせて読みたい