韓国・暁星の趙錫来氏が死去 元韓日経済協会会長

【ソウル聯合ニュース】韓国の中堅財閥、暁星の趙錫来(チョ・ソクレ)名誉会長が29日、持病のためソウル市内の病院で死去した。88歳だった。財界関係者が伝えた。

 趙氏は、後に韓国化学大手となる暁星の創業者の長男として慶尚南道で生まれた。日本の早稲田大で応用化学を学んだ後、米イリノイ工科大で化学工学の修士号を取った。

 大学教授になろうとしていたが、父親の意向もあり暁星入り。蔚山工場の建設で主導的な役割を果たすなど、暁星グループ成長の礎を築いた。暁星は技術を重視し、1971年に国内民間企業で初めて技術研究所を設立した。

 高齢と健康悪化により2017年に一線を退いた。

 故人はグループの経営だけでなく、韓国財界でも中心的な役割を果たした。

 07年から11年まで経済団体の全国経済人連合会(現・韓国経済人協会)の会長を務めた。政府に規制改革を求めたほか、企業の雇用創出と投資活性化で旗振り役を務めた。

 対日関係にも大きく寄与した。韓日経済協会会長や韓日産業技術協力財団理事長、韓日財界会議代表団長などを歴任したことが評価され、昨年8月には「韓日フォーラム賞」が贈られた。

 趙氏の祭壇はソウルの新村セブランス病院の葬儀場に設けられる予定。

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