ロッテ会長の長男 年内にも韓国国籍取得?=兵役義務の免除対象に

【ソウル聯合ニュース】韓国ロッテグループ会長の辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)氏の長男ユヨル氏が、グループ継承に向けた動きを本格化させるのではないかとして注目を集めている。同氏は2020年からロッテグループの系列会社に勤務し、現在はグループ持ち株会社の専務などを務めている。日本国籍を有するが、韓国で兵役義務の免除対象となる38歳の今年にも韓国国籍を取得するとみられている。

 

 財界では以前から、ユヨル氏がグループ継承を見据え韓国で本格的に事業家として活動するため、韓国国籍を取得するのではないかとの見方があった。

 財界関係者によると、英ロンドン生まれ、東京育ちのユヨル氏は30日に38歳の誕生日を迎える。日本で大学を卒業し、米コロンビア大で経営学修士(MBA)を取得した後、野村証券のシンガポール支店などで勤務。20年に日本のロッテ持ち株会社に入社し、昨年末の人事では、韓国のロッテ持ち株会社に新設された未来成長室長(専務)に就いた。ロッテバイオロジクスのグローバル戦略室長(専務)も兼任し、今月初めには同社の取締役に選任された。

 父親の辛会長は韓国と日本の二重国籍だったが、1996年に韓国国籍を喪失すると、同年に韓国国籍を回復した。41歳だった。日本で大学卒業、コロンビア大でMBA取得、野村証券を経てロッテに入社という経歴も、ユヨル氏と重なる部分が多い。

 ユヨル氏は昨年から辛会長の海外出張に同行し、社長団会議にも出席してきた。役員を務めるロッテバイオロジクスはグループが注力する新事業の中軸を担い、今年上半期には大規模プラントを仁川・松島に着工する予定。

 財界は、ユヨル氏がグループの成長エンジン発掘の責任者として一定の成果を出した上で、韓国国籍を取得して本格的なグループ継承へ足掛かりを築くとみている。意思疎通ができる程度の韓国語も駆使するとされる。 

 ただ、ユヨル氏はまだグループ主力系列会社の株式を保有していない。グループの支配構造は韓日にまたがって複雑に絡み合っており、グループ継承に向けては主力系列会社の株式の円滑な確保が最優先課題と指摘される。

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