韓国 きょうのニュース(4月1日)

◇尹大統領「合理的な案を出せば議論可能」 医師の集団行動非難も交渉の余地

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は1日、政府が医師不足などの対策として打ち出した大学医学部の入学定員増に反発する医療界の集団行動を受けて発表した国民向け談話で、「医療界が増員規模を2000人から減らさなければならないと主張するためには、集団行動ではなく確実な科学的根拠を持ち、統一された案を政府に提示するべきだ」として「より妥当で合理的な案を持ってくればいくらでも議論できる」と述べた。医学部の定員増を巡っては医療界の中でも意見が分かれており、内部で調整して合理的な「統一案」を用意すれば増員規模についての議論に応じるという柔軟な姿勢を示したものと受け止められる。

◇医療界と政府の対立が長期化か 医学部教授は勤務時間短縮

 尹大統領が発表した国民向け談話を受け、南東部・大邱の大学病院の研修医は「(研修医の集団離脱が)総選挙(4月10日投開票)の後に終わると内心期待していたが、きょうの談話を見ると(今回の事態が)少なくとも1年は続くのではないかと予想している」と話した。医療界と政府の出口の見えない対立が続く中、医学部教授の一部は1日から勤務時間を短縮し、外来診療と手術を減らすことを決めた。大韓医師協会の非常対策委員会は開業医の診療時間も週40時間に短縮すると予告し、インターネットの育児コミュニティーでは反発の動きが出ている。

◇韓国最速の次世代高速列車公開 尹大統領「全国2時間生活圏を実現」

 尹大統領は中部・大田市の韓国鉄道公社(コレール)本社で開かれた「高速鉄道開通20周年記念式」で「高速鉄道網を全国に拡大して『全国2時間生活圏』を実現する」と述べた。また、全国2時間生活圏の実現に向け、この日公開された次世代高速列車「KTX青竜」を5月からソウルと南東部・釜山を結ぶ京釜線、中部・大田と南西部・全羅南道の木浦を結ぶ湖南線に導入すると明らかにした。KTX青竜は韓国独自の技術で設計・製作された。最高速度は国内最速の320キロで、既存の「KTX山川」より加速・減速性能が優れ、駅の間隔が短い韓国の地形に最適化されている。◇総選挙を前に与野党が舌戦 ネガティブキャンペーン激化

 総選挙が近付くにつれ、与野党間の舌戦が激しさを増している。与野党のいずれも無党派層や浮動票を意識して「暴言警戒令」を出しているが、選挙戦が終盤に入り、各党の代表の発言も連日ヒートアップしている。与野党のネガティブキャンペーンも激化しており、保守系与党「国民の力」が革新系最大野党「共に民主党」候補らの不動産投機疑惑を巡って猛攻を繰り広げる一方、共に民主党は昨年発生した水害の行方不明者を捜索していた海兵隊兵士の殉職事件に関与した候補らを集中的に攻撃している。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい