「研修医集団行動指針」を作成して広めた韓国軍医官2人を特定 医学部定員増問題

医師団体の掲示板やフェイスブックなどに勤務中の公衆保健医師のリスト
リストを流出させた現職の医師や医学部休学生も捜査対象に

「研修医集団行動指針」を作成して広めた韓国軍医官2人を特定 医学部定員増問題

 警察は1日、研修医らに対して業務拒否を巡る法的対応を整理しこれを広めた容疑で韓国軍医官二人から事情を聴いていることを明らかにした。またインターネット掲示板に公衆保健医師(兵役に代えて医師の業務を行う医師)のリストを流出させた現職の医師と医学部休学中の学生も警察の捜査対象として浮上した。

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 韓国警察庁の禹鍾寿(ウ・ジョンス)国家捜査本部長は1日に記者団の取材に応じ「研修医らの集団行動指針を作成し、これを広めた二人を家宅捜索などで特定した。いずれも軍医官であることを確認した」「捜査に勢いをつけ近く捜査結果を発表したい」との考えを示した。警察によると、問題の軍医官らは「研修医が知っておくべき契約関連の法律」など研修医向けの指針をカカオトークのチャットルームやフェイスブックなどで共有した。韓国保健福祉部(省に相当)がこれを確認し、警察に告発したという。

 警察はさらに、勤務を拒否した研修医に代わって勤務に当たった公衆保健医師のリストをネットに流出させた二人も特定した。一人は現職の医師で、もう一人は医学部を休学中の学生だという。保健福祉部は先月12日「公衆保健医師が派遣され勤務している病院などが明記された内部文書がネット掲示板などで公開された」として警察に捜査を依頼した。その際公衆保健医師の実名は記載されていなかったが、二人の行為は医師らを扇動する行為と見なされたという。

 警察は勤務拒否関連の書き込みがあった医師向けの会員制掲示板「メディスタッフ」への捜査も続けている。禹本部長は「メディスタッフには現場に復帰した医師らの実名が公開され、さまざまな形の誹謗(ひぼう)中傷や集団行動を扇動・ほう助する数多くの書き込みがあったが、これに関連する捜査にもかなりの進展があった」「メディスタッフ代表による業務妨害ほう助などの容疑についても家宅捜索などで多くの関連資料を確保し、現在分析を行っている」と明らかにした。警察は先月26日に現職医師でもあるメディスタッフ代表の自宅とオフィスを家宅捜索した。また先月メディスタッフに「辞職する前に病院のデータを削除しろ」という趣旨の書き込みを行った現職医師も立件し、捜査を行っているという。

 警察は大韓医師協会執行部の捜査についても「執行部の犯行に加担した事実が確認された非常対策委員の一人を追加で立件するなど、捜査に進展があった」「与えられた条件で最大限捜査を行っている」と説明した。

シン・ジイン記者

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