「梨花女子大初代総長は米将校に学生を性上納」などと発言した人でも韓国で国会議員になれるなんて【4月2日付社説】

「梨花女子大初代総長は米将校に学生を性上納」などと発言した人でも韓国で国会議員になれるなんて【4月2日付社説】

 今月10日に行われる韓国国会議員総選挙で、野党・祖国革新党の比例代表1番・朴恩貞(パク・ウンジョン)候補の夫・李種根(イ・ジョングン)弁護士が、大検察庁(最高検察庁)刑事部長だった時に報告を受けて指揮した金融詐欺事件の共犯の一人を弁護した、と報じられた。李弁護士は大検察庁刑事部長時代、「Vグローバル・コイン詐欺事件」を捜査していた水原地検に指示をして報告を受けていたが、退職後に弁護士として開業し、Vグローバルの犯罪収益が流れ込んだ関係会社の代表を弁護したというのだ。李弁護士は「Vグローバル事件とは捜査対象や犯罪事実が違う」と言ったが、現職時代に報告を受けて指示した事件と密接にかかわる事件を引き受けたのは事実だ。李弁護士はマルチ商法詐欺捜査の専門性を強調しているが、弁護士開業後はマルチ商法業者を弁護して受任料22億ウォン(約2億5000万円)を受け取っていたことも分かった。朴候補は「元・大検察庁刑事部長に対する優遇だというなら、22億ウォンではなく160億ウォン受け取るべきだった」と言った。驚くべき発言だ。

【写真】「朴正熙は挺身隊・従軍慰安婦たちを相手にセックスをしたはず」と語る金俊ヒョク氏

 韓国最大野党・共に民主党の金俊ヒョク(キム・ジュンヒョク)候補(京畿道水原市丁選挙区)は2022年、動画共有サイト「ユーチューブ」のあるチャンネルで、「(梨花女子大学初代総長の)金活蘭は米軍政期に学生たちを米将校に性上納させた」と発言していたことが明らかになった。当事者や同大学はもちろん、すべての在学生・卒業生の名誉をひどく傷つける発言だが、これを裏付ける史料や根拠は提示していない。金俊ヒョク候補は、軍人だった朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領が日本による植民地時代に海外で従軍慰安婦と性的関係を持った、という趣旨の発言もしており、故人に対する名誉毀損(きそん)で告訴された。その上、朴正熙元大統領は小学生と性的関係を持った可能性もある、とも言った。歴史学者を名乗る人物でありながら、根拠もなく衝撃的な主張をしたものだが、共に民主党は今回の総選挙で公認した。「李在明(イ・ジェミョン)に送る正祖の手紙」という本を書き、共に民主党の李在明代表と朝鮮時代の朝鮮第22代国王・正祖の類似点を取り上げて、同党の公認を受けたのだ。しかも、共に民主党が優勢な選挙区なので、当選する可能性が高いという。「常識が消えた政界」と言われているが、それにしてもあんまりだと言わざるを得ない。

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