大量のスパムコンテンツで自由民主主義国家の選挙を妨害する中国、最大のサイバーリスク国に浮上

 MSは今月初め、中国が人工知能(AI)で操作した情報を拡散し、韓国をはじめ主要国の選挙に影響力を行使し得るとする内容の報告書「同じ標的、新しい戦術」を発表し、「中国のサイバー攻撃勢力は日本の福島原発の汚染処理水を『毒物』と呼ぶなど、2022年の韓国大統領選当時、李在明(イ・ジェミョン)候補が行った発言を主に広めた」と分析した。綴りや文法に間違いがあり、文脈もおかしいことが中国発偽アカウントの特徴だ。例えばMSが中国がAIを使って操作し拡散したと指摘したと福島原発の汚染処理水に関するコンテンツを見ると、福島の漢字表記が「福福島」になっていたり、韓国の「共に民主党」が「共同民主党」になっているなど雑だ。

 MSのセキュリティー分野責任者であるトム・バート氏は「中国・北朝鮮などの政府が後援する諜報活動と影響力行使が増え、サイバー攻撃も拡大している。以前の攻撃は悪質なプログラムを利用した(コンピュータシステム)破壊や金銭的利益が目的の場合が多かったが、今は多くの人が読む(掲示板などの)内容を操作する形に進化している」と分析した。韓国では2016年の終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備、23年の福島汚染処理水放出などデリケートが事案があるたびに中国同胞(朝鮮族)や留学生団体が韓国政府の政策を批判したり、フェイクニュースを流したりして、情報当局が調査に乗り出した経緯がある。

ワシントン=金隠仲(キム・ウンジュン)特派員

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