下半期の利下げは「予断できず」 物価安定が鍵=韓国中銀総裁 

【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は12日、定例の金融通貨委員会で政策金利を年3.50%で据え置くことを決定した後の記者会見で、「農産物価格と原油価格がどのように変わるか分からない」と述べ、金融通貨委員全員が下半期の利下げの可能性について「予断できない」との見解を示したと明らかにした。

 この日の会議では、委員6人のうち5人がコア物価と消費者物価の上昇率が2%台に下がるまで金融引き締め基調を維持するべきだとし、1人は内需不振が持続する場合に備えて利下げの可能性を残すことを提案したという。

 李氏は、原油価格が再び安定し、消費者物価上昇率が年末までに2.3%程度まで下がれば下半期に利下げを行う可能性を排除できないと述べたが、利下げの準備に入ったという一部の見方については否定した。

 近ごろの農産物価格の上昇に対しては、気候変動の影響が大きいとして「通貨財政政策で解決する問題ではない」と述べた。

 一方、対ドルのウォン相場が1ドル=1350ウォン台を上回り、ウォン安が進んでいることについては、米国の利下げが先送りされるとの観測が強まったことでドル高が進んでいると指摘。日本円や中国人民元も下落しており、韓国のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)に比べて過度にウォン安になっている面があるとの見方を示した。

 その上で「為替水準が過度な変動を見せることになれば市場安定化措置によって安定させる余力がある」とも述べた。

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