中東不安で油類税引き下げを延長 9度目=韓国

【世宗聯合ニュース】韓国政府は15日、イランによるイスラエルへの攻撃で中東情勢が悪化していることを受け、ガソリンや軽油に課す「油類税」の引き下げ措置をさらに延長する方針を決めた。

 崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政部長官は同日に開かれた非常経済閣僚会議で、「国民生活の負担が増えないように」として、今月末に終了する予定だった同措置を2カ月延長すると明らかにした。

 現在のガソリンの油類税は1リットル当たり615ウォン(約68円)だ。油類税の引き下げ措置が適用される前(820ウォン)に比べると205ウォン(25%)低い。

 政府はガソリンの油類税を過去最大の37%(1リットル当たり516ウォン)まで引き下げ、昨年1月からは引き下げ率を25%に縮小した。今回が9度目の延長となる。

 軽油とブタンを主成分とする液化石油ガス(LPG)の油類税は37%引き下げている。

 企画財政部は今回の措置について、「国内外で油類価格の不確実性が続いていることをなどを考慮した」と説明した。果物や野菜など食品を中心に物価の高騰が続くなか、原油価格が不安定となり物価をさらに押し上げる懸念がある。崔氏は「事態の展開次第ではエネルギー・供給網(サプライチェーン)のリスクが拡大し、金融市場の変動性も高まる可能性がある」として、「特別な緊張感を持って政府を挙げて非常対応体制を整え、あらゆる可能性に備える」と強調した。

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