ワラビ採りに行った後に嘔吐・下痢…済州で今年初のマダニ感染症患者発生

 【NEWSIS】済州島で今年初の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)患者が発生した。SFTSは主にウイルスを保有しているマダニに刺されることにより感染するダニ媒介感染症で、野外で活動する際には注意が必要だ。

【写真】フタトゲチマダニ 吸血前と吸血後

 済州特別自治道は4月29日、済州市に住む84歳の女性が26日にSFTS陽性判定を受けたと発表した。

 女性はワラビ採りに行くなど野外で活動し、その後22日からめまいや食欲不振、下痢などの症状が現れ、最終的に検査でSFTS陽性と判定された。

 女性は現在、済州市内の病院で治療中だという。

 SFTSは主に森や牧場、草むらなどに生息するマダニにかまれることで感染する感染症で、高熱や消化器の不調、血小板の減少などの症状がみられる。

 済州では毎年10人前後の患者が発生しており、死亡者も昨年1人、2022年と21年にはそれぞれ2人発生している。

 マダニの活動が活発になる春から秋にかけて山間部で足首ほどの高さの草むらでかまれる可能性が高く、特に注意が必要だ。

 農作業や野外活動などでは長袖長ズボンを着用し、野外活動の後には体をよく洗うとともに、マダニが体に付いていないかどうか確認することが必要だ。

 野外活動から2週間以内に高熱・嘔吐および下痢など消化器症状が現れた場合は、医療機関を受診しなければならない。

 済州道のカン・ドンウォン道民安全健康室長は「SFTSの場合、治療剤や予防ワクチンがなく、致死率も高いため、マダニにかまれないようにすることが何よりも重要だ」と話した。

 さらに「春には野外活動でマダニに接触する機会が増える可能性があるため、予防ルールをしっかり守ってほしい」と呼び掛けた。

イ・ジョンミン記者

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