1-3月期サプライズ成長の韓国、3月産業生産は前月比2.1%減

 韓国統計庁は4月30日、国内景気動向を示す3月の産業生産が前月比2.1%減少したと発表した。コロナが拡大した2020年2月(3.2%減)以降4年1カ月ぶりの減少幅となった。昨年11月(0.3%増)から4カ月続いた増加傾向も5カ月ぶりにストップした。

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 部門別では鉱工業が3.2%、建設業が8.7%、サービス業が0.8%それぞれ減少した。投資も振るわず、設備投資は6.6%減となり、過去8カ月で最大の減少を記録した。完成工事高も8.7%急減した。消費指標である小売売上高は1.6%増と善戦した。

 3月の景気は振るわなかったが、産業生産は第1四半期(1~3月)全体では前期比0.7%増加し、5四半期連続で伸びを維持した。ただ、韓国銀行が4月25日に発表した第1四半期の成長率(1.3%)ほどのサプライズではなかった。韓国銀行の国内総生産(GDP)成長率と統計庁の産業活動動向統計との差について、企画財政部のイ・スンハン総合政策課長は「四半期ごとに集計するGDP統計は全数調査の性格を持っているが、毎月発表する産業活動動向は標本調査の特性上、含まれる範囲が小さく、全体的な景気状況を把握するには限界がある。産業活動動向は景気の流れを速報として測る上で活用すべきだ」と指摘した。GDP統計がより正確だという意味だ。昨年第3四半期も産業生産は1%増加したが、GDPは0.6%増にとどまった。

 しかし、一部には韓銀による第1四半期のGDP速報値が過大評価された可能性を指摘する。GDP速報値は3月の統計を予想値として反映するため、確定値で成長率が小幅に下方修正される可能性があるとの見方だ。

 政府の楽観的評価とは異なり、3月の景気指数のうち一致指数と先行指数は昨年1月以来1年2カ月ぶりに同時に下落し、半導体生産だけが急増するなど景気不安要因は少なくない。第1四半期の半導体生産は44.8%増加し、2010年第1四半期(62.5%増)以来、14年ぶりの大幅な伸びとなった。全産業生産の伸び(0.7%)の64倍に達する。現代経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は「半導体好況が景気をかろうじてけん引している。第2四半期から建設投資が不振になれば、成長率は低下する恐れがある」と分析した。

金智燮(キム・ジソプ)記者、カン・ウリャン記者

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