尹大統領、金建希夫人ブランド品受領疑惑を初めて謝罪…特別検察官法は拒否

大統領就任2周年記者会見

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は9日「私の妻の賢明でない行動で国民に心配をかけた部分について謝罪する」と述べた。尹大統領は同日ソウル竜山の韓国大統領室で行われた就任2周年の記者会見で、検察が妻の金建希(キム・ゴンヒ)氏によるブランドバッグ授受疑惑に対する捜査を本格的に開始したことについて「公正かつ厳正に捜査が行われると思う」とした上で、上記のように述べた。金建希氏が北朝鮮シンパの牧師からブランドバッグを受け取る様子が隠しカメラで撮影され、その動画が昨年11月にあるユーチューブ・チャンネルで公開され問題となったが、その後尹大統領がこの問題で謝罪するのは今回が初めてだ。

【写真】腕時計に隠しカメラを仕込んでバッグを渡す様子を撮影した在米韓国人牧師チェ・ジェヨン氏

 尹大統領は会見の冒頭、国民生活(民生)について「春になったが、民生の困難な状況は改善されていないため、気が重く申し訳ない」と述べた。政府による物価高対策など庶民に配慮した政策についても「国民の皆さまの期待には遠く及ばなかった」と認めた。また与党が第22代総選挙で敗北した原因を問う質問に尹大統領は「民生においてはたとえ努力を重ねても、国民が体感できる変化があまりに足りなかった」との見方を示した。

 ただし野党が要求している妻の金建希氏に対する特別検察官法について尹大統領は「文在寅(ムン・ジェイン)政権で2年半にわたり検察が捜査を行った」とした上で「政治攻勢、政治的な行為ではないのか」と反論した。海兵隊員殉職問題の特別検察官法については「(高位公職者捜査処と警察による)捜査結果に国民が納得できないと言うなら、そのときは私の方から特別検察官を提案する」と述べた。野党が国会で強行採決を行った海兵隊員特別検察官法に対しては再議要求権(拒否権)を行使するが、高位公職者捜査処などの捜査結果が出た後も疑惑がくすぶるのであれば特別検察官法を受け入れる考えとみられる。

 少子化問題について尹大統領は「もはや国家非常事態だ」とした上で、少子化対応企画部(省に相当)を新たに設置する計画を表明した。少子化対応企画部長官は社会副首相が兼任し、教育・労働・福祉を総括して少子化対策を進めていくという。

朴秀纘(パク・スチャン)記者

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  • ▲ソウル竜山の韓国大統領室で行われた大統領就任2周年の記者会見で質問を受ける尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領。妻の金建希(キム・ゴンヒ)氏に関する質問に尹大統領は「妻の賢明とは言えなかった行動で心配をかけたことを謝罪する」と述べた。9日撮影。/NEWSIS

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