12時間の取り調べを終えた被疑者チェ・ジェヨン牧師「判断するのは検察」 金建希夫人ブランド品受領疑惑

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の金建希(キム・ゴンヒ)夫人に「ディオールのポーチバッグ」を渡した疑いなどが持たれているチェ・ジェヨン牧師が13日、被疑者として検察に出頭して事情聴取を受け、およそ12時間10分後の午後9時40分ごろ帰宅した。

 同日午前9時18分ごろソウル中央地検に入ったチェ牧師は、午後9時40分ごろ、事情聴取を終えて出てきた。事情聴取を終えた後、調書を閲覧し、署名押印も終えたという。

 職務関連性の質問があったかという取材陣の問いに対し、チェ牧師は「知っている事実について十分に思うところを明らかにし、事実関係を確認してやった」とし「判断するのは検察」と語った。金夫人とメッセージをやりとりしたカカオトークの内容、ディオールのポーチバッグを渡した当時の映像などの資料については「私の持っている資料はない」と述べた。

 ソウル中央地検刑事1部(金昇鎬〈キム・スンホ〉部長判事)は13日午前9時30分、チェ牧師を請託禁止法違反、住居侵入などの容疑で検察に出頭させた。チェ牧師がこの事件で検察の事情聴取を受けるのは初めてだ。

 チェ牧師はこの日、取調室に向かう前、取材陣と対面して「事件の本質は金夫人の権力私有化」だと語った。チェ牧師は「この事件の本質は、金夫人がディオールのポーチバッグ、シャネルの化粧品セットを授受したかどうかではなく、金夫人が大統領の権力を自らに二元化、私有化していること」「(金夫人が)国政を壟断(ろうだん、利益を独占すること)して利権に介入し、人事請託しているのが私に目撃されて始まった」と主張した。

 さらにチェ牧師は、取材陣に向けて「(金夫人が)私から受け取ったブランドバッグだけでなく、他の待機者が廊下で(金夫人と)接見しようとプレゼントを持って立っていたこと、さらには漢南洞の官邸に引っ越してからも〇〇大学設立者から1000万ウォン(現在のレートで約110万円。以下同じ)相当の高級な松の木の盆栽を受け取ったことを取材してほしい」「漢南洞の官邸に引っ越した後、〇〇大学設立者のチャン某博士から1000万ウォン相当の高級な松の木の盆栽のプレゼントが正門をくぐった」と主張した。

 「わなを仕掛けた隠し撮り取材」という主張について、チェ牧師は「国民の知る権利のためにいくらでも(取材は)可能であって、それは犯罪ではない」と発言し、さらに「この事件の本質は職務関連性ではない」「何も受け取らなかったら何も起きない」と語った。

 現行の請託禁止法によると、公職者の職務に関連して金品を受け取った配偶者を処罰する規定はない。これを知っていても通報しなかった公職者や金品を提供した人物は、3年以下の懲役または3000万ウォン(約340万円)以下の罰金刑に処されることもあり得る。

イ・ミンジュン記者

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  • ▲チェ・ジェヨン牧師が13日午前、金建希夫人ブランドバッグ品受領事件に関連して被疑者として取り調べを受けるためソウル市瑞草区のソウル中央地検に入る際、取材陣の質問に答えているところ。/NEWSIS

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