そのため、若者たちが訪れるだけで村には活力が戻ってくる。二人の息子を独立させ、この山の麓の家で二人きりで暮らす吉田あつこさん(67)とせいいちさん(69)夫婦が、見知らぬ韓国人大学生を快くホームステイで受け入れることにしたのもこのためだ。あつこさんは「男子学生3人が家をいっぱいにしてくれたおかげで、静けさがなくなった。息子たちが幼かった頃を思い出した」とし「学生たちが皿洗いや洗濯も手伝ってくれたため、家族が増えたが全く大変ではなく、むしろ若返った気分」と話した。
この家に宿泊した大学生のペ・シジュンさん(23)は「おばあさんが地元の特産物である取れたばかりの銀ザケを買ってきて、直接刺し身をごちそうしてくれた。おなかが張り裂けるほどいっぱい食べた。こんなに貴重なおもてなしを受けてもいいのかと思った」と話した。学生たちも決して上手とは言えないが、料理をして家事を手伝った。カン・ジュンギさん(20)が豚カツの揚げ物を担当し、イ・ジュンフィさん(21)があんを入れてヨモギを作った。ナス、ピーマン、ジャガイモ、白菜、インゲン豆など、ほとんどの野菜は山の菜園から収穫した。
隣町の登米市で6棟のビニールハウスを作って営む74歳の熊谷きくこさんも、韓国の青年たちにお礼を言った。きくこさんは「一人で畑仕事をしなければならないので、収穫が間に合わなかったミニトマトが落ちて腐っていたが、明るく誠実な青年たちが来てくれて本当に助かった」と話す。ソウルで生まれ育ったため畑仕事の経験はないというキム・ドヨンさん(24)は「これまでは単に食べるだけだった。畑で収穫した食材で直接料理したのは今回が初めて」とし「ここに来ておいしいトマトをたくさん食べたので、韓国に帰った後はしばらく食べなくてもよさそうだ」と笑った。
日本は地方活性化のため、政府レベルでホームステイを積極的に奨励している。特別な観光資源がなくても「田舎生活」そのものが都会の青少年や外国人には新鮮な体験になり得るという思いからだ。札幌から沖縄まで日本全域の農漁村で「ふるさと」ホームステイ体験プログラムを運営している農林水産省は、小中高生の農漁村長期宿泊体験者を増やすため、2018年から自治体に交付金を支給している。これに歩調を合わせるように、厚生労働省も20年の東京オリンピックを控え、観光用のホームステイ営業を許可制から申告制へと緩和し、ガイドラインを作って地域内の家庭で観光客が宿泊できるようにした。
キム・フィウォン記者