この日の会合を巡り、韓国政界では、「司法リスク」に直面している文前大統領と李在明代表の2人が検察、ひいては尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権に対して共同対応を模索しようとしているようだ、と解釈されている。李在明代表側の中心人物は「2人は検察に対する問題意識が強いため、強烈なメッセージが出たようだ」と語った。李在明代表側と親文前大統領陣営の間では、前回の総選挙の時に「非業の死」公認論争が起き、不穏な空気が流れた。しかし、文前大統領とその家族を巡る検察捜査が最近本格化していることから、この日の会合は李在明代表が批判してきた「尹錫悦政権」の糾弾の場になったようだということだ。
共に民主党は最近、検察による「タイ・イースター・ジェット航空特別採用疑惑」の捜査と関連し、「あぜ道時計捜査第2弾」と批判した。文前大統領の娘ダヘ氏は交流サイト(SNS)「X(旧ツイッター)」に「とことんやってやろうということですね?」と検察捜査に対して不満の意を示した。「あぜ道時計」とは、2009年に「権良淑夫人が朴淵次(パク・ヨンチャ)元泰光実業会長から受け取ったブランド品の時計をあぜ道に捨てた」との報道があり、その十日後に盧武鉉元大統領が死去したが、この報道に当時の国家情報院幹部が関与したという説を指している。ある与党関係者は「検察の捜査により自死した盧武鉉元大統領の件を掘り返し、検察の非道さを強調しようとしているようだ」と話した。与党・国民の力の朴俊泰(パク・ジュンテ)院内報道官は論評で、この日の会合に関して「野党の政治勢力化により検察の捜査と裁判に影響を与えようという露骨な意図が入っている『姑息(こそく)な会合』で、司法リスクにより危機を自ら招いた2人の『防弾同盟』だ」と語った。同報道官はまた、「異なる政治的見解を持っていた2人が同じ船に乗っている様子は『呉越同舟』という故事を思い起こさせる」とも話した。
金慶和(キム・ギョンファ)記者