「朝鮮総督の文字は日帝残滓」…馬山博物館の石造物をハンマーで破壊、大学生ら男女4人を現行犯逮捕

 【NEWSIS】慶尚南道昌原市立馬山博物館にある、日本による植民地支配期の朝鮮総督の文字が刻まれた石造物が学生運動団体「韓国大学生進歩連合」のメンバーたちによって一部破壊された。

 慶尚南道馬山中部警察署は8日午後、馬山博物館にある石造物に赤いラッカースプレーをかけ、ハンマーでたたいて石造物の一部を破壊した容疑で、20代の男2人と女2人の計4人を集会およびデモに関する法律違反と器物損壊容疑で現行犯逮捕した。

【写真】「日帝残滓」の石造物をハンマーで破壊する2人の男

 石造物はこのほど馬山博物館の駐車場近くに展示されたもので、地域社会における「日帝残滓(ざんし=日本による植民地支配時代の痕跡)」保存で議論を呼び、今月7日に運営諮問委員会を開いて支持台を撤去した後、本来の形で花壇に移転設置される予定だった。

 韓国大学生進歩連合は動画共有サイト「ユーチューブ」で破壊の様子をライブ配信し、警察が現場に出動してきた様子も生配信された。

 メンバーらは「日帝残滓を清算せよ」というプラカードを持っており、石造物を破壊する間も「親日売国の尹錫悦(ユン・ソンニョル=大統領)を弾劾しよう。日帝残滓である石造物を展示した馬山博物館を糾弾する」などのシュプレヒコールを上げた。

 警察関係者は「20代の男女4人を現行犯逮捕した。20代の女のうち1人は大学生で、あとの1人は社会人だ。男2人は黙秘権を行使している」と明らかにした。

 この石造物には、日本による植民地支配時代に第5代朝鮮総督だった斎藤実(さいとう まこと)が旧・騶山浄水場をたたえるために書いた「山明水清(山の水が澄んでいてきれいだ)」という文字と、当時の馬山府尹(府尹=府のトップ)だった板垣只二(いたがき ただじ)が書いた「水徳無疆(水源に限りがない)」という文字が刻まれている。

 (日本による植民地支配からの)解放後、騶山浄水場がなくなり、1995年に同市馬山合浦区の山湖公園に移転されたが、馬山博物館が建てられた2001年に博物館の敷地内に移され、花壇に置かれていた。

 そして、2022年の馬山博物館野外展示場整備事業時に石造物も整備対象に含まれ、土台と照明が設置されて現在の形式の展示となっていた。

カン・ギョングク記者

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  • ▲8日午後、慶尚南道昌原市立馬山博物館の駐車場近くで石造物を破壊し、「日帝残滓」清算を要求した学生運動団体「韓国大学生進歩連合」のメンバーたち。写真=ユーチューブの韓国大学生進歩連合のチャンネルより
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