国会非常戒厳国政調査特別委員会所属の野党議員たちが5日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と金竜顕(キム・ヨンヒョン)前国防長官らの収監されている拘置所を訪れ、現場聴聞会を開いた。しかし、尹大統領らは出席を拒否し、聴聞会は「手ぶら」で終わった。与党では「憲法裁判所で尹大統領弾劾審判公開弁論が進められているが、野党が拘置所まで来て聴聞会を開いたのは、尹大統領らを侮辱するためだ」と言っている。国政調査特別委員会はこの前日の4日にもある巫女(みこ)を証人として呼び「国政調査の場を笑い物にした」と指摘されている。
共に民主党など国政調査特別委員会所属の野党議員たちは5日午前9時30分ごろ、金竜顕前長官が収監されているソウル市松坡区のソウル東部拘置所をまず訪れた。聴聞会場は拘置所の大会議室に設けられた。しかし、金竜顕前長官は刑事裁判の準備などを理由に出席を拒否した。国政調査特別委員会の委員長を務める共に民主党の安圭佰(アン・ギュベク)議員ら野党議員5人は「金竜顕前長官に会いたい」と面談を求めたが、金竜顕前長官が応じなかったため、会うことができなかった。野党議員たちは午後1時ごろには尹大統領らが収監されている京畿道義王市のソウル拘置所に向かった。そして、ここでも「尹大統領に会う」と言って収容者面会室に入ったが、尹大統領は応じなかった。尹大統領と金竜顕前長官の聴聞会はそれぞれ約1時間で終わった。野党議員たちは、呂寅兄(ヨ・インヒョン)前防諜(ぼうちょう)司令官が収監されているソウル市冠岳区の首都防衛司令部未決者収容所も訪れて聴聞会を開いたが、同前司令官が出席せず、20分で終わった。
国政調査特別委員会は尹大統領や金竜顕前長官らを聴聞会の証人として採択したが、先月22日に開かれた第1回聴聞会と今月5日の第2回聴聞会に欠席理由書を提出し、全員出席しなかった。しかし、野党側は「尹大統領らを必ず聴聞会の証言台に立たせなければならない」としている。野党の同委員会委員たちは同日の「手ぶら聴聞会」後、「尹錫悦、金竜顕は公職者として、内乱主導者として、国民の前で証言する義務と責任がある」「明日(6日)第3回聴聞会がある。今からでも聴聞会に出席して国民の前に立て」と要求した。これに対して、与党・国民の力は「野党は『拘置所聴聞会ショー』をした」と言った。国政調査特別委員会の委員を務めている国民の力の林鍾得(イム・ジョンドク)議員は「証人たちが出てこないのは当然予想されていたのに、侮辱するために見せかけの聴聞会を開いたのではないか」と語った。
シン・ジイン記者