「後悔はない」「これが私の人生」 ウクライナで左腕と左脚を失った英国人衛生兵

 ロシアによるウクライナ侵攻で衛生兵をしていた英国人男性がドローン攻撃により腕と脚を失いながらも、「後悔していない」と語った。英BBCが4日(現地時間)に報道した。

【写真】左腕と左脚を失った英国人衛生兵

 報道によると、エディという名前のこの男性は救助団体「BaseUA(ベースUA)」に所属して活動し、民間人の避難作戦を遂行していた際、ロシア軍のドローン攻撃を受けて重傷を負ったという。英ドーセット出身のエディさんはウクライナで暮らしていてヨットの船員として働き、2022年10月からはウクライナで戦闘衛生兵としてボランティア活動を始めた。エディさんはもともとウクライナ防衛軍として参戦する予定だったが、戦争の残酷さを目の当たりにして医療支援活動をすることにしたとのことだ。

 エディさんは先月30日に激しい交戦が繰り広げられたウクライナのドネツク州ポクロフスクで起きた事故当時の状況を生々しく語った。エディさんは「避難用車両」と表示されたバンを運転していた時、閃光(せんこう)を3回目撃し、すぐに自分の体に深刻な損傷が発生したことに気づいたという。事故直後、エディさんは運転を続けようとしたが、車をコントロールできなくなった。「アクセルを踏んだが車が動かなかった。ギアを入れようとしたが左脚が反応せず、ハンドルを回そうとしても腕が見えなかった」と語った。

 この事故で、エディさんは左腕と左脚を失った。それでも幸いなことに、エディさんが負傷した時、救助団体所属の仲間が命を救ってくれたとのことだ。

 事故後もエディさんは前向きな気持ちを持ち続けている。「自分の選択を後悔してはいない。私はここで自分の人生を生きている。ここには家族と名付け親がいる」と語った。来週にも父親がウクライナを訪れ、エディさんに会う予定だ。

 ポクロフスクはドネツク州の州都から北西に60キロメートル離れた戦略的要衝だ。ウクライナ侵攻前、ポクロフスクとミルノフラードの人口は10万人に上ったが、現在はほとんどの住民が避難している状態だ。エディさんが所属する救助団体は写真交流サイト(SNS)「インスタグラム」で、「ロシア軍はポクロフスクの人道主義団体と民間施設に毎日砲撃を加えている」と批判した。

イ・ヘジン記者

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