2022年大統領選資金巡り「最側近」金湧被告に控訴審も有罪、李在明代表に責任はないのか【2月7日付社説】

2022年大統領選資金巡り「最側近」金湧被告に控訴審も有罪、李在明代表に責任はないのか【2月7日付社説】

 韓国野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表の側近である金湧(キム・ヨン)元民主研究院副院長は前回の大統領選挙の際、大庄洞事件関係者らから大統領選挙予備選の資金などを受け取った容疑で二審で懲役5年が宣告され、法廷拘束された。一審では、選挙資金6億ウォン(現在のレートで約6300万円、以下同じ)と賄賂の7000万ウォン(約730万円)を受け取った金湧氏を有罪と認め、懲役5年を宣告したが、二審もこの一審の判断を支持した。この結果、事件の事実関係を確定する裁判(事実審)は終了した。事件が表面化した際に金湧氏は「創作小説」と主張し、李在明代表は「野党弾圧」と批判していた。ところが今回事実上の有罪が確定したことで、二人がうそを言ったことが明らかになった。

【写真】「友人で分身のような人物」 金湧氏と李在明代表の2ショット写真

 この事件は大統領選挙前に李在明代表を支援したユ・ドンギュ元城南都市開発公社本部長の陳述により表面化した。共に民主党で大統領選挙候補者を選ぶ予備選挙が行われた2021年、金湧氏に資金援助を要求したユ・ドンギュ氏がこれを大庄洞事件の関係者らに伝え、資金を確保した上で金湧氏に手渡したという流れだ。関係者らは事実関係を認めており、「資金の引き渡し役」だった人物がその時期と額を記載した自筆のメモも公開された。そのため一審・二審のいずれにおいても有罪と判断されたのだ。

 ところが金湧氏とその関係者らは無罪を主張するため一審ではアリバイまで捏造(ねつぞう)した。検察が「予備選の資金を受け取った日時」と指摘した同じ時間帯、金湧氏は「別の場所で業務の打ち合わせをした」と主張し、そのスケジュールが記載されたスマートフォンの予定表画面を撮影した写真を提示したが、これらは全て偽造されたものだった。金湧氏は二審でも「その時間には別の場所にいた」と主張し、グーグルのタイムライン記録を提出したが、二審の裁判部は「修正された痕跡がある」との理由で証拠として認めなかった。法廷で詐欺を行ったのだ。

 今後の関心は李在明代表の関与に集まるだろう。李在明代表は金湧氏について「私の分身のような人物」と語り、大統領選挙では選挙対策委員会総括本部長を任せた。そのため常識的に判断すると、李在明代表が知らない巨額の選挙資金を金湧氏が受け取ったとは考えられない。それでも検察の捜査は李在明代表にまで及ばなかった。

 李在明代表が関与したとして起訴された「北朝鮮への不法送金事件」も同様だ。李在明代表の側近である李華泳(イ・ファヨン)元京畿道平和副知事はこの事件の二審で懲役7年8カ月が宣告された。この事件も北朝鮮に資金提供した関係者の陳述と物証が一致している。ところが李華泳・元副知事は「北朝鮮に送金したことを李在明代表に報告した」と陳述した後にこれを否定し、李在明代表は「希代の捏造事件」と主張している。李在明代表は訪朝目的で北朝鮮に不法に資金を提供したが、それを李在明代表は知らないと言っている。全てを解明しなければならない。

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